懐メロ歌い、認知症予防 山紫苑で「パーソナルソング・メソッド」 高齢者19人が体験

 鳥取市鹿野町今市の国民宿舎・山紫苑で、「パーソナルソング・メソッド」の特別体験会が行われた。「パーソナルソング・メソッド」は、昔の懐かしい音楽や映像を鑑賞しながらの「回想療法」と「情動療法」を用いた全く新しい認知症予防法として注目を集めている。

 当日は、地元在住で日本パーソナルソング・メソッド協会代表理事の津森和美さんと理事の津森修二さんが実施。町内の70歳から89歳までの高齢者19人が体験した。

 終戦後の流行歌「東京ブギウギ」や日活映画「鷲(わし)と鷹(たか)」などの映像が流れると、参加者は徐々に和やかな雰囲気になり、歌を口ずさんだり、当時の思い出を話しだしたりした。

 昔遊びのおはじきの写真が映し出されると「おはじきではなく“けっちん”と言っていた。めんこのことは“げんじい”、ビー玉は“ラムネ”と言ってみんなで遊んでいた」「“とりせん”と言うデパートがあって、屋上の観覧車に乗るのが楽しみだった」など、子どもの頃の思い出話に花を咲かせた。

 近くの和田美恵子さん(70)は「身近に認知症の人もおり、とてもいい取り組みだと思う。機会があればまた参加したい」と話した。

 鹿野温泉湯治とパーソナルソング・メソッドは、脳に緩急の刺激が与えられ、認知症予防に期待できるとして、本年度の「鳥取県地域課題解決型起業支援補助金事業」に採択。2026年までの4年間で、西因幡地域の旅館などに拡大しながら本格稼働を目指している。

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