天文分野に興味持って 自作の分光器 市児童文化センターへ寄贈 米子高専生

 米子高専(米子市彦名町)は、科学部の学生が製作した天体観測用分光器「TORIHIME」を、市児童文化センター(同市西町)に寄贈した。同センターの天体観測会で活用される。

 分光器は光を波長ごとに分けて天体の状態を調べる「分光観測」に使用する。高価なため国内の公開天文台の多くは保有していないが、同部は技術力を生かして安価で製作し、昨年9月にさじアストロパーク(鳥取市佐治町)に第1号を寄贈。同センターでも月1回の天体観測会が開かれていることから、子どもたちが天文分野により興味関心を持つことを期待し、新たに素材を一部改良して製作した第2号を贈った。

 贈呈式が15日に開かれ、製作リーダーの吉田浩瑛さんが開発の経緯や性能を説明。3階の天体観測室に設置されている直径150ミリの天体望遠鏡に分光器が取り付けられ、実際に分光観測が可能なことが確認された。村田美佐子館長は「新たな視点で星を見ることで、子どもたちに科学への関心を高めてもらう機会になれば」と喜んだ。

 同部は今後、国内外の学会で分光器の製作についての発表を予定している。

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