米子市淀江町の中心部で3日、日吉神社(同町西原、安江昌史宮司)の神幸神事「よいとまかせ」が執り行われた。380年以上前から続く伝統行事。200人以上の氏子らが列をなして町内を練り歩き、人々の健康と安全、作物の豊作などを願った。
よいとまかせは神輿(みこし)に移った神様が町内に出かける「神輿渡御(とぎょ)」の行事。市無形民俗文化財に指定されている。
「もっと良い世の中になりますように」を意味する「えんよーいやな、えんよいとまかせ、さ、さ、さ、さーえんよいとまかせ」のかけ声とともに、やっこが行列を先導。笛や太鼓の音色を響かせながら、山車、神輿などからなる行列がゆっくりと町内を進んだ。
行列を見ようと沿道に多くの住民や帰省客が詰めかけ、普段は静かな町内はにぎやかな声と活気に包まれた。
少子化に伴い、従来は男子のみだった「こどもやっこ」には昨年から女子も参加。2年目という米子高専1年の国頭陽和さん(15)は「今年は自信がついて声を出すことができた。何年も続く伝統行事なので今後も参加して守っていきたい」と話した。