湯梨浜町宮内の伯耆一ノ宮倭文神社で、雅楽が奉納された。1日の例祭日前日の夜の宵祭りとして実施され、たいまつがたかれた境内にみやびやかな音色が響き渡った。
雅楽は日本最古の古典音楽で、奈良や平安時代から宮廷や寺院、神社で盛んに演奏され、伝承されてきた。同神社での奉納は3回目。鳥取県内では、神社で雅楽が演奏されるのは珍しいという。
4月30日夜に行われた奉納には、県内の愛好者で結成した鳥取雅友会のメンバーに加え、雅楽を学ぶ高校生も初めて参加。笙(しょう)やひちりき、龍笛などの管楽器や、太鼓や鞨鼓(かっこ)などの打楽器を使って「越殿楽(えてんらく)」や「五常楽(ごしょうらく)」を演奏したほか、神楽歌「其駒(そのこま)」では舞と歌も披露し、辺りは荘厳な雰囲気に包まれた。
同会のメンバーで雅楽を奉納した同神社の米原尊信禰宜(ねぎ)(34)は「この地域の人が豊かに暮らせるように願っている」と話した。