家族同然だった牛が流した涙 「からだ 世界」(19)原発事故がもたらしたもの

避難する際にロープで縛り殺処分 刻まれた痛み、気持ち吐き出し心に変化

  •  自宅と畜舎の跡地に立つ松本信夫。この場所に来ると、牛の殺処分が去年の出来事のように感じるという=2025年3月、福島県葛尾村(撮影・林昌三)
  •  畜舎があった所に置かれていたバケツ。沢水を引っ張ってきて、牛の飲み水にしていた=2025年3月、福島県葛尾村(撮影・林昌三)
  •  自宅近くの放牧地があった場所へと向かう松本信夫。放牧地では牛をパイプに縛り付けた。この日は雪のため、手前までしか行かなかった=2025年3月、福島県葛尾村(撮影・林昌三)
  •  松本信夫の大きな手。ふとしたきっかけで牛を縛った時の感覚がよみがえる=2025年3月、福島県葛尾村(撮影・林昌三)
  •  松本信夫の年表

 畜舎のあった所にさびたバケツがぽつんと置かれ、中には枯れ葉がたまっている。3月11日。松本信夫(まつもと・のぶお)(73)が牛と共に暮らしていた福島県葛尾(かつらお)村の土地は、色あせた草で覆われて...

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