大森均の釣れ釣れ草

釣行前のめでたい期待

2019年10月18日
ハゼ

 先日、わざわざ釣れない日を選んで釣りに行っていると思われるKさんに老婆心から説教がましい嫌みを言った。「名人と言われる人は、腕はもちろんいいに決まっている。それ以上に海況、天候、潮周り、気配など事前の情報収集の絶対量が確実に違う。釣れない人ほど固定的(得意?)な釣り場に、釣れようが釣れまいが、ひたすら人間の都合(慣れている、時間が空いているなど)だけで釣行に及んでいる。これでは釣れない。自然相手の遊びだから、想定外のこともある。しかし、できるだけ魚の都合に合わせることが大切」と。

 そうとはボンヤリ分かってはいても、新聞に書いてある一握りの「釣れている!」との情報で自分にも同じように幸運が訪れると考えるから釣り人はおめでたい。

▽釣ったような気に

 先月末にほとんど釣り経験のない近所の友人2人と、海況など自然の条件に比較的左右されず、初心者にもお手軽なハゼ釣りに行こうと話が持ちあがった。初めてのハゼ釣りに出かける前から「天ぷらや唐揚げで食べよう」「誰でも簡単に釣れるらしいな」と、数日前から無邪気な期待は膨らむ一方。

 仕事でも打ち合わせなんかしたことのないSさんから、釣行日の前日に「ミーティングをしよう」となじみの喫茶店に召集がかかった。「たかがハゼ釣りくらいでミーティング?大げさな」とは思ったが、どうせいつものスケベじじいのエロ話に花が咲いて「ハイ、解散!」という運びになるのであろうと…。

 しかし、合うや否や「明日は晴れらしいし、嫁にも明日は天ぷらの用意しといてや!と言うてん。揚げたてのアツアツでビールをグイッとやったらうまいやろなぁ」とやる気満々のSさん。Sさんに比べると比較的冷静なもう一人のHさんは、すべてに事前調査魔である。ネットの検索エンジンに「武庫川のハゼ釣り」と打ち込んだ最初の記事の見出しに「天ぷらサイズが30尾!今がチャンス!」と出てきたから、さあ大変。Sさん以上に行く前から釣ったような気になっている。

 「釣り過ぎたら、近所に配らなあかんなぁ」「調理が大変や」。喫茶店で周囲も気にすることなく盛り上がりも天井知らず。そこで私が「自然相手の遊びやから、いつも同じように釣れるとは限らんよ。昨日まで釣れていたのに今日はさっぱり、なんてこともあるしね」。普通は「水を差すような意見を言うな!」と猛反発を受けるところ、まったく意も介さず燃え上がった火の手は下火になるどころかますます燃え盛る一方。つける薬がない。

▽想定外の事態

 当日、寝苦しくて目が覚めたが、しばらくして温度計を見ると10月の1日だというのに朝10時の時点で30度を超えている。天気予報でも10月に入って30度は何十年ぶりの真夏並みの異常気象と報じている。想定外の事態発生。すぐに2人に電話をかけた。「今日の天気では、コンクリートの護岸は熱したフライパンの上で釣りをするようなもんやで。他の日に変えよう」。

 しかし、いつものキレがない鈍い反応。落胆が伝わってくる。さらに「ビルの屋上で焼けたコンクリートの上に机を置いて3時間も本を読んでいられる?辛抱できる?」と追い打ちをかけると、さすがに2人とも観念した。それでも、すっきり治まりのつかない2人を、急きょ、当宅に招いてガス抜きをした。

 それでも結局は、スケベじじいのエロ話に−。

週末のイチオシ気配

■船(1)■須磨・神戸

 朝便のタチウオがオススメ。70〜110センチ15〜25尾が竿頭。また、午後便のアオリイカも胴長15〜20センチ5ハイ前後。午前便6時、半夜アオリイカ釣り午後3時出船。要予約。▽仙正丸=電話078(731)4536

■船(2)■鷹巣・福井

 鷹巣沖半夜便でメジロ好調。同魚60〜70センチ1人平均10〜20尾。大型クーラ満タン続出。胴突き5本針で。オモリ200号。要予約。▽越前Fセンター=電話0776(22)1095

■船(3)■栖原・和歌山

 日ノ岬沖に出るカワハギ堅調。同魚20〜25センチが10〜15尾期待できる。ハリス3号、オモリ30号。アサリのむき身。要予約。▽かるも丸=電話0737(62)3527

■磯■尾鷲・三重

 グレ活性高い。小型、中型(25〜35センチ)がほとんどであるが、2〜10尾程度期待できる。他にホンダワラのエサでイガミ(30〜40センチ)が5〜10尾見込める。▽柴山渡船=電話0597(22)5566

■波止(1)■垂水一文字・兵庫

 グレが数・型ともに見込める。23〜30センチ10〜20尾見込める。潮止まりの前後を効率的に攻める。ハリス1号、グレ針4〜5号、タナ1〜2ヒロ。エサはオキアミ、石ゴカイ。▽船長丸=電話078(707)7181

■波止(2)■南港・大阪

 チヌ爆釣!各波止で同魚35〜50センチが5〜25尾。他に新波止でツバス33〜35センチがルアーで5〜15尾。タコエギで100〜400グラム5〜15ハイ(関電波止)。▽丸高渡船=電話06(6613)1075

■波止(3)■武庫川一文字・兵庫

 ハマチ、サゴシ回遊!生きアジを使った呑ませ釣りやメタルジグ(30〜60グラム)で遠投して狙えばおもしろい。呑ませ釣りは、際近くの釣果が良く、アジ任せにして3〜10メートルで食ってくる。▽武庫川渡船=電話06(6430)6519

■投げ■垂水西舞子海岸・兵庫

 例年のデータから推し量ると今週末あたりから須磨から明石にかけてカレイ第一波が接岸するはず。20〜25センチのマコガレイが主体。▽まるは垂水店=電話078(705)0841

 (大阪日日APG 錦 剛司)



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