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80センチ5キロのブリを釣り上げた松田さん |
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調理師の腕を発揮し家族や釣友に振る舞った |
釣り師は、誰しも大きい魚を釣りたいと願う。数を釣れば、大きい魚を釣り上げる確率が高くなることは言うまでもないが、加えて神様がさじ加減をするから単純な確率論では片付けられない。これが日本記録の魚となると、スポーツのように目指してとれるものではなく、まさに運を天に任せるしかない。
個人の記録は、ほほ笑ましいものから必死に追いかけるものまで濃淡があってそれなりに結果が出る。しかし、魚種により磯釣りでは記録的な大物を仕留めても、船釣りでは全くサイズに無縁というケースもある。
この欄にも度々登場する松田勝也さんは、船釣りの記録を順調に更新している。昨年1月に国内では最大級の獲物と言っても過言ではない125センチ27キロのメガトン級のクエを仕留めたこともわが釣友の中ではひときわ群を抜いている。
この十年ほどで遊漁船のレパートリーとして定着した釣りに落とし込み釣りがあり、太サビキで中層のアジを掛けてそのまま底近くに降ろして根魚や青物を狙う釣りが流行している。しかし、この釣法ではアジが食い付かなければ釣りが成り立たないので、先にアジを釣ってから本命ポイントに向かう泳がせ釣りの船に枝分かれしている。どちらが有利か、というより船頭の得意のパターンに客がつくということなのであろう。
去年からこの釣りにハマった松田さんは、12月には12本のブリを仕留めたがその上限は82センチ5・4キロだった。
8日、日高郡美浜町のなじみの「千代丸」で記録更新を目指して早朝5時半に港を出た。御坊の発電所のすぐ近くでエサのアジを1人40〜50尾ずつ確保して、ひたすら西へ1時間走ってポイントに着いた。釣り始めて60〜70分経過したであろうか、自分を狙ってくる魚におびえてアジが逃げ回る前アタリと呼ばれる魚信が竿(さお)先に伝わった。
「チャンス! と喜ぶ間もなく、一気に竿先が海面に突き刺さりました。電動リールが逆転をしながらも少しずつ巻き上げてきました。引く力からも90センチはあるかと期待しました。しかし残念ながら船上で計測すると80センチ5キロでしたが、よく肥えたおいしそうなブリでした。この日は2尾追加しましたが、このサイズを超えることはありませんでした」と松田さん。
調理師の資格も持ち多彩なセンスを発揮する松田さんにどう食したかを伺うと、「釣り上げた直後に放血して神経締めの後、真空パックで冷凍保存して5日後の日曜に刺し身としゃぶしゃぶで食べました。バッチリでした」。魚の管理も教科書通り。おいしくないはずはない。「1メートル狙って再チャレンジします」とおっしゃる松田さんは、近日中に「千代丸」の船上でこの記事の再演をするように竿先を見つめているに違いない。
神戸沖に出る半夜釣りのメバル上昇気配。同魚16〜25センチ15〜30尾期待できる。午後3時半集合。オモリ30号。要予約。▽ヤザワ渡船=電話06(6573)7712
ガシラ堅調。ガシラ18〜28センチ40〜60尾にメバル22〜30センチ5〜15尾が交じって竿頭。別船ではショウサイフグ25〜40センチ10〜20尾。要予約。▽名田屋乗合船=電話078(912)7211
今年はイサギの食い出し遅く、ラングイの寒サバ堅調。20日、サバ35〜45センチ45尾が竿頭。竿2.1〜2.4メートル、オモリ100号、ハリス8号、針10号、胴突き5本針。要予約。▽岬丸=電話0738(64)2975
これから4月上旬まではマダイがピーク。サクラ開花時期とマダイの来流時期は一致している。大型マダイ(70センチ超)には実績がある。▽村井渡船=電話0738(65)1041
チヌ狙いが尻上がりに良くなる。神谷の蟻島インキョ、蛇の鼻は大型の実績場。40〜50センチ3〜5尾見込める。▽佐知丸=電話0738(65)0736
チヌ大型期待。連日、コイズキ筏、観音前筏で年無し(50センチ超)登場。ハリス2号、チヌ針4号、エサはオキアミ&ボケ。▽中長渡船=電話0738(66)0657
チヌ好調。5〜6番のテトラ側で同魚30〜50センチ5〜10尾が竿頭。エサはオキアミ。同所でガシラ15〜23センチ10〜30尾とメバル14〜20センチ2〜5尾がシラサエビのウキ釣りで。▽日の出渡船=電話0792(46)3030
ハネ上昇。北港、南港、泉佐野、尼崎、西宮浜、ポートアイランドなど大阪湾全域で上向く。60センチまでのハネがいい人で4〜6尾。▽MAX武庫川店=電話06(6411)4848
戻りカレイ期待。須磨から明石にかけて第一陣ともいえる釣果があった。25〜35センチ2〜5尾見込める。上昇必至。エサは青イソメ。▽MAX垂水店=電話078(753)3838
(大阪日日APG 松田勝也)
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