大森均の釣れ釣れ草

端境期のグレ釣り 五島嵯峨ノ島で9尾

2022年4月29日
45センチのグレを仕留めた彌永さん

 “狂”の付く釣り師は、同じ趣味を持つと知っただけで妙に近しい気持ちを覚える。ホークスとタイガースで正捕手を務めた城島さんがグレ釣りの名手だと知ると、選手時代のあいまいな記憶もすこぶる高評価になる。このクセは文人の評価にも表れる。川端康成や村上春樹よりも釣り好きの幸田露伴や開高健が「偉い!」と、薄弱な根拠で甲乙をつけるえこひいきぶり。こういう調子だから釣り場で出会った人はその瞬間から親しくなりやすい。

 一昨年の秋に五島の筏で出会った彌永(いよなが)智さんは、全国各地を転勤して現在は五島が勤務地。いわば会社から地位も給料も保障するから休日は思う存分釣りを楽しんできなさい、と辞令をもらったような幸運な人だ。釣りの腕も一流、立派なお人柄に引かれ一気に意気投合。その時のご縁が続いて「釣れ釣れ草 五島特派員(笑)」をお願いするほど気持ちが通った。

▽「オーモンデー」

 23日、彌永さんは五島市荒川の沖合4キロに位置する嵯峨ノ島にグレを狙って出かけた。この辺境の地にある嵯峨ノ島は、興味深い歴史を重ねた流人の島である。平家の落人の島でもあり、島の名も京都の嵯峨野に由来すると伝えられる。また、古くは異国船遠見番所が設けられ、日本最西端の番所であった。

 特筆すべきは、「オーモンデー」という国の無形民俗文化財に指定されている念仏踊りがお盆に演じられ伝承されている。踊り手は五色の紙のカブトをかぶり、腰にはみのを付け、かねたたきが唱える「オーモンデー、オーモンデー」という節からこう呼ばれた。時系列的には落人の後世になるが、隠れキリシタンの存在を嵯峨島天主堂に見るように宗教的な混在を数百年経た今日まで許容しあう島でもあった。

▽強烈なアタリ

 名礁「三角のハナレ」に渡礁したが、この日は強い横風と逆潮で釣りづらかったという。

 「風にウキが押されますので、潮にできるだけなじませるように沈めてウキを流すと、30〜40センチのグレがポツポツ釣れました。11時頃でしょうか、左に流れていた下げ潮が正面に向かって流れを変えました。マキエをするとコッパに交じりデカい尾長もエサを拾っています。マキエの少し先に仕掛けを投入し沈めていくと、強烈なアタリが手元に伝わりました。この魚が当日最長寸の45センチありました。この日は30〜45センチ9尾でしたが、総じて浅いタナでは型が小さく、深く仕掛けを入れるほど型がいいように感じました」と彌永さん。この端境期にキープサイズ9尾とはさすが!

週末のイチオシ気配

■船(1)■明石・兵庫

 お待ちかねマダコ釣り5月1日から解禁。釣り荒れする前半がチャンス!別船でマダイ35〜60センチ3〜10尾。要予約。▽名田屋乗合船=電話078(942)6480

■船(2)■比井・和歌山

 日の岬沖のトフでイサギが上昇気配。同魚27〜38センチ30〜50尾期待できる。オモリ120号。水温18度。要予約。▽岬旅館=電話0738(64)2975

■船(3)■泉佐野・大阪

 潮により狙いを切り替える良型マアジ(30〜40センチ)&良型クログチ(40〜50センチ)狙いはお土産確実のメニュー。要予約。▽海新丸=電話0724(69)2332

■船(4)■西宮・兵庫

 海峡サビキ便でタイ、5月から解禁のタコ便ともに期待。タイ30〜50センチ2〜5尾にハマチ1〜2尾交じる。今年はタコよさそう。要予約。▽釣り人家=電話090(8794)1091

■船(5)■北港・大阪

 神戸沖に出る4便のマアジお土産確実。同魚26〜29センチ20〜30尾。集合4時半、帰港9時半頃。下カゴ30号。要予約。▽ヤザワ渡船=電話06(6573)7712

■磯(1)■梶賀・三重

 5月1日から大黒周辺が解禁。解禁直後に夢の60センチが期待できる。また紀東一帯で半夜釣りが始まる。実績から大型一発が有望。▽榎本渡船=電話0597(27)2211

■磯(2)■大引・和歌山

 アシカの子、ヒジキ島などでグレ(30〜40センチ)とイサギ(30〜37センチ)がフカセ釣りで好調。他にマダイの良型(40〜70センチ)が期待できる。▽村井渡船=電話0738(65)1041

■筏(1)■本浦・三重

 この時期のイカダのチヌ狙いは、早朝より水温が上がってくる昼からの方が狙い目。エサはカキで同魚45〜50センチ3〜7尾。▽やま栄渡船=電話0599(32)6009

■筏(2)■堂の浦・徳島

 サビキ仕掛けでマイワシ13〜18センチ10〜50尾。他にシラサエビを使ってウキ釣りでマダイ25〜50センチ1〜3尾。要予約。▽細川渡船=電話088(688)2860

■筏(3)■若狭大島・福井

 筏から磯のフカセ釣りスタイルで、グレやサンバソウ・マダイ・青物まで狙える。2本針で完全フカセ釣り。餌はオキアミ。要予約。▽あみや渡船=電話0770(77)0615

■カセ■串本・和歌山

 ネリエでグレが釣れている。同魚30〜45センチ5〜20尾間違いない。他に天秤フカセ(ハリス5号)マダイの良型(50センチ超)1〜5尾。要予約。▽大裕丸=電話0735(65)0603

■波止(1)■武庫川一文字・兵庫

 ハネの釣果上向く。若干、天候に左右されるものの毎日良型(60センチ超)コンスタントに釣果がでるようになってきている。40〜60センチ1〜3尾見込める。▽武庫川渡船=電話06(6430)6519

■波止(2)■西宮ケーソン・兵庫

 ハネ&チヌ一気に上昇気配。エビ撒き釣りでハネ40〜60センチ1〜5尾、フカセ釣りでチヌ35〜45センチ1〜5尾。とくに、二つ目カーブ付近外向き激奨。▽フィッシングMAX武庫川店=電話06(6411)4848

■波止(3)■垂水一文字・兵庫

 潮向きが限定されるが、西の端から明石大橋に向いてフカセ釣り(オモリ3号)で良型マダイ(40〜60センチ)が期待できる。オキアミで(タナ3〜5ヒロ)。▽船長丸=電話078(707)7181

■波止(4)■妻鹿・兵庫

 戻りカレイ期待。25〜30センチ1〜5尾。多彩な外道でお土産はできる。ポイントは7番付近。エサは、青イソメとマムシ併用。▽日の出渡船=電話0792(46)3030

 (大阪日日APG 錦 剛司)



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