但馬牛骨ラーメン誕生 朝来・冨貴が上田畜産協力で開発 「但馬玄」で至高の一杯に

 但馬牛ブランド「但馬玄(たじまぐろ)」の骨で取ったスープで作った牛骨ラーメン「但馬玄牛骨ラーメン」を、朝来市和田山町枚田のラーメン冨貴が、但馬玄生産者の上田畜産(香美町小代区神水、上田伸也社長)の協力を得て開発した。同店の魚介と鶏がらのダブルスープも加えて味を調整。牛のうま味をしっかり味わいながらも、牛脂の切れが良く後味がさっぱりとした絶妙なバランスに仕上がった。7月下旬の販売開始以降、リピーターが出る好評ぶりだ。

 同店は小山智也さん(49)と妻の優子さん(46)が、但馬地域の食材の良さを広く知ってもらおうと、2010年に開店。同社とは17年に但馬玄の牛すじ肉を使ったまぜそばを開発した際に知り合った。

 「全国的に知られる但馬牛の生産地でありながら、但馬にはその骨を使ったラーメンがない」と智也さん。牛骨ラーメンへの思いはあったものの、処理に時間を要するなど手間がかかるため見送っていた。

 そんな折、同社が昨年11月に牛骨スープを作る加工所を整備。新たにスープ生産に乗り出した。スープを提供してもらった智也さんは、念願のラーメンづくりに着手。「従来の店の味から離れない」「自家製麺(中細面)に合わせる」ことをコンセプトに、店のダブルスープと牛骨スープの分量を調整しながら味を探った。

 具材にもこだわった。ラーメン定番のもやしは味に負けるからと、豆苗に変更。さらに揚げたニンニクスライスを添えてアクセントを付けた。

 メニューに加えて以降、注文する客は徐々に増え、みんな口々に「おいしい」と反応は良く、「3人でいらっしゃった男性客が全員牛骨ラーメンを頼んでくれた」(優子さん)とほおが緩む。

 智也さんは、地域の人は但馬牛が有名なのは知っているが、食材の貴重さや味の豊かさを知らないと言い、「身近な食材の良さを伝える橋渡しができれば」と、至高の一杯に地域の活性化を願う。

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 但馬玄牛骨ラーメンは税込み1300円。水曜日と第3火曜日定休。

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