不格好でも味わいに ろくろ体験 記者が茶わん作り挑戦 第38回春の山陰民窯展

 米子市西福原2丁目の米子天満屋で開催中の「第38回春の山陰民窯展」(実行委員会、新日本海新聞社主催)で「ろくろ体験」が人気を集めている。陶芸初体験の記者が鳥取因幡焼(鳥取市国府町)の三木健太郎さん(39)の指導を受け、茶わん作りに挑戦した。

 三木さんに手渡されたのは、拳大ほどの球状の粘土。親指を使って粘土の中心をくぼませることから茶わん作りが始まった。粘土は想像以上に軟らかく、力を入れなくても簡単に形が変わる。夢中になって触っていると、次第に器のような形になっていった。

 続いて粘土をろくろにのせ、茶わんの形をイメージしながら指の腹を使って側面を薄くのばしていく。三木さんに「筋がいいですね」と褒められノリノリで作業を進めていたが、気が付くと茶わんにゆがみが。粘土が自重で沈んでしまったことが原因だと教えてもらった。少々不格好ではあるものの、ゆがみも手作りならではの味わいだと思うと愛着が湧いてくる。

 最後に縁をまっすぐにするために「弓」と呼ばれる道具で粘土を切り落とし、なめし革で切り口を滑らかに整えたら完成。茶わんの形は保っているので、まずまずの仕上がりだろう。焼き上がった作品が届くのは約3カ月後。世界に一つだけの茶わんで、炊きたてご飯を食べるのを心待ちにしている。

 ♢春の山陰民窯展は22日まで。ろくろ体験は21日まで毎日午後2時から。

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