岡本喜八監督を語る 生誕100年記念しイベント 米子

 日本映画界に大きな足跡を残した米子市四日市町出身の映画監督、岡本喜八氏(1924~2005年)の生誕100年を記念したトークイベントが20日、市立図書館であった。戦中派体験にこだわり続けた岡本監督を新書にまとめた読売新聞東京本社文化部の前田啓介記者(42)の話にファンらが耳を傾けた。

 前田記者は、米軍の爆撃で一瞬にして陸軍予備士官学校の多くの仲間を失った体験が、戦争映画を撮り続けた岡本監督の契機になったと紹介。映画「沖縄決戦」を巡っては「沖縄戦の高級参謀だった米子市出身の八原博通は台本に納得しておらず、戦中派でも上の世代とでは心情に違いがあった」と指摘した。

 また、昨年3月に安来市の足立美術館で発見した岡本監督が明治大在籍時につづった日記についても解説。日記には大山や米子城跡が度々登場していたといい「岡本監督の古里への思いは強かった」と強調した。

 主催した顕彰事業実行委の吉田明広委員長(55)は「岡本監督は喜劇仕立ての中にも、戦争の愚かさを表現し続けた。この機会に多くの市民に知ってもらいたい」と話した。

 2月17、18両日には、米子市内で生誕祭が開かれる。

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