鹿野に伝わる「すげ笠」完成 移住英国人と日本人の夫妻

 鳥取市鹿野町鹿野の水谷集落の古民家をリノベーションし、2022年5月に移住した英国人と日本人の夫妻が、江戸時代から地元に伝わる「すげ笠(がさ)」の製作に挑み、1年5カ月かけて完成させた。伝統工芸品に魅了され、講習会で指導を受けながら取り組んだ成果を手にして喜んでいる。

 製作したのは名古屋市の会社に勤務し、在宅ワーク中のポープ・サディアスさん(40)と、鳥取大国際交流センター助教の蕪木絵実さん(38)の夫妻。

 すげ笠との出合いは、隣家の三谷鈴子さんが自作の笠をプレゼントしたのがきっかけ。日本の伝統工芸に興味があったサディアスさんは、作り方を教わりたいと申し出たという。

 鹿野のすげ笠は、日よけ用の帽子代わりとして、今でも農作業の際などにかぶる人も多い。若い人たちに継承しようと、町内の有志で「鹿野すげ笠を守る会」(村上秀男会長)が09年に発足。毎月1回、地元の山根町公民館で講習会を行っている。

 サディアスさん夫妻は、講習会で会員の池本孝行さんらの指導を受けながら、こつこつ製作。竹製の枠にすげを一本一本丁寧に編み、針と糸ですげを縫い付け、10回ほど講習会に参加して完成させた。

 指導した池本さんは「2人ともとても器用できれいに出来上がった。売り物にできそう」と感心。サディアスさんも「やっと完成してうれしい。4月に来日する母にプレゼントしたい。日本の伝統工芸を残していこうと頑張っているのは素晴らしい」と話した。

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