”福木”奪い合う 伝統行事「牛玉授け」 倉吉・長谷寺

 天台宗の古刹(こさつ)・長谷寺(鳥取県倉吉市仲ノ町、奥野秀應住職)で17日深夜、江戸時代から続く伝統行事「牛玉(ごおう)授け」が行われた。コロナ禍の影響で通常開催は4年ぶり。待ちわびた善男善女約100人が集い、商売繁盛や五穀豊穣(ほうじょう)、家内安全など1年の福を授かろうと、牛玉宝印が記された“福木”を奪い合った。

 法要後の午後10時、奥野住職らが高さ約5メートルの梁(はり)の上から「ごおーう、ごおーう」のかけ声とともに福木を投下。福木は平年12本だが、うるう年の今年は13本が投げられ、待ち構えていた参拝者らはわれ先に福をつかもうともみ合いになりながら手を伸ばした。

 最も御利益がある最後の福木「乙(おと)」を手にした湯梨浜町上浅津の会社員、舩﨑裕一さん(50)は「今までに3回福木を取ったことはあるが、乙は初めて。良い1年にしたい」と喜んだ。

 18日は、同市西町から東仲町にかけての本町通りなどで「長谷の観音市」が開催され、多くの市民らでにぎわった。

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