全国3選挙区で実施される衆院選補欠選挙(16日告示、28日投開票)のうち、事実上、与野党一騎打ちとなる島根1区では、自民、立憲民主両党が“保守王国”の議席獲得に向け、戦略を巡らせている。政治資金パーティー裏金事件で逆風にさらされる自民は、擁立する新人のクリーンなイメージを前面に押し出し、組織固めを進める。一方で、立民は元職の知名度を生かし、有権者と膝詰めの対話を繰り返して無党派層への浸透を図る。
今年1月に自民の候補者に選定された新人の錦織功政氏(55)は、直後の集会などでは自己紹介と地域課題解決の政策を訴えるにとどめ、裏金事件については、青木一彦参院議員が謝罪する場面が目立った。