思い込めて作品作りを カンヌ・パルムドール受賞 中江康人さん来社

 広告制作大手、カナメル(東京都)の代表取締役、中江康人さん(56)=鳥取市出身=が17日、同市富安2丁目の新日本海新聞社を訪れた。中江さんは、同社と日本海ケーブルネットワーク(NCN)の社員らとの語る会に参加し、メディアに関わる業務をする上で、相手との信頼関係や共感を得る重要性を指摘し、作品作りの基本として「自分の気持ちが入っていないものは伝わらない」と強調した。

 中江さんは、携帯電話大手のKDDI(au)の「三太郎シリーズ」、大塚製薬「カロリーメイト」などのCMや、第71回カンヌ国際映画祭の最高賞、パルムドールを受賞した「万引き家族」の制作を手がけたことで知られている。NCN制作番組の講評など、故郷のメディアのサポートを引き受け、来社した。

 中江さんは、同僚や後輩とのコミュニケーションに悩む社員に対して「絶対にうそをついてはいけない」と述べ、視覚や聴覚によって相手が受ける情報と実態とのギャップを利用して関係を深める方法を紹介。また、作品のアイデアを生む手段として、情報を整理する習慣、視覚情報をリセットできる散歩やまばたきなどを勧めた。

 また、「情報が氾濫する中、情報の選別は受け手に任されているが、新聞社が発信する情報はとんでもなく信頼されている。このアドバンテージを生かして、面白いものを作ってほしい」と語った。

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