鳥取看護大と鳥取短期大は、来年度入学の入試から新たに、離島出身者の授業料を半額支援する「離島枠」を新設するほか、山陰の短期大で初めて2年間の学費で3年間通える「長期履修制度」を設ける。医療人材の確保や学生数の維持が目的。鳥取県庁で9日、山田修平理事長が平井伸治知事に報告した。
地元で働く医療人材の育成を目指す看護大は、進学時に地理的な制約を受けやすい離島出身者が合格した場合、授業料の半額にあたる40万円を奨学金として入学後に支給する。看護師が不足しやすい地域の医療を担う人材の輩出を狙う。離島枠での募集は4人。
鳥取短大の長期履修制度は、2年間という短い在籍期間に追われる学生に、新たな学び方を提示する取り組み。自分のペースでじっくり学んだり、インターンシップやボランティアに参加し学外での学びに時間を割いたりできるようにする。対象は全学科で、入試時点での申請を予定している。
このほか、鳥取短大は生活学科の食物栄養専攻は「フードデザイン専攻」に名称変更する。従来の栄養士養成を主として、スポーツ栄養や食育分野の授業も充実させ、食に関する幅広い知識を持った人材を育成する。募集人数は50人から40人に減らす。
山田理事長は平井知事に取り組みを説明し「両大学とも鳥取になくてはならない学校。今後とも支援をお願いしたい」と訴えた。