東京の多摩地区を南北に走る多摩モノレールの延伸が決まった。国土交通省は5月、多摩都市モノレール(会社名)と東京都が連携して準備を進めている延伸計画の申請について、軌道法に基づいて特許(事業化を認めること)した。
延伸予定区間は、現在の北の終点である上北台駅(東大和市)からほぼ西に向かい、武蔵村山市を通ってJR八高線箱根ケ崎駅(瑞穂町)までの約7キロ。新青梅街道に沿って7つの駅を新設する。支柱や桁、駅舎といった構造物は「インフラ部」として東京都が整備し、車両や電線、券売機といった運行、経営に必要な物は「インフラ外部」として第三セクターである同社が整備する仕組みだ。両方を合わせた事業費は約1290億円と算定されている。
武蔵村山市(人口約7万人)は東京都内の23区と26市で唯一、鉄道の駅がなかったので、地元にとっては悲願の鉄道誘致実現となる。自然豊かな狭山丘陵の南裾を走るルートなので、新たな観光利用が進む可能性もある。ただ完成は2030年代中頃とまだ先なので、人口の高齢化や減少も進む中で、地域として新しい鉄道をどう生かしていくのか、今後のまちづくりに注目したい。
ところでなぜモノレールな...