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出版界を盛り上げよう 「大阪地本祭」イベント多彩

2017年6月19日

 地元の出版社で作る本を地酒のように「地本(じほん)」と呼び、日頃の出版活動を紹介する「大阪地本祭」が大阪市北区のジュンク堂書店大阪本店で開かれている。江戸時代から続く出版業の伝統を踏まえ、浪速の出版界を活性化しようと大阪出版協会が初めて実施。20社余りが発行書籍約600点を取りそろえ、来場者の関心を集めている。7月30日まで。

大阪地本祭への来場を呼び掛ける関係者ら=18日午後、大阪市北区のジュンク堂書店大阪本店

 大阪出版協会は江戸時代にできた団体「御文庫講(おぶんここう)」に端を発する。御文庫講は、住吉大社と大阪天満宮に書籍を集積する蔵「御文庫」を設け、初版にあたる初摺(しょずり)本を納本してきた。現在の国立国会図書館の「納本制度」の先駆けとなっていた形だ。

 近年、全国の3千社を超す出版社のうち東京に8割が集中するとされる中、大阪に根を張った独自の活動を啓発しようと催しを企画した。

 会場では、大阪検定の公式テキストを出版する創元社や、製薬会社が発展した大阪の歴史を背景に医学関連の書籍を扱う永井書店などが一押しの書籍を展示販売している。

 本にまつわるイベントも企画。18日には、大阪育ちの芥川賞受賞作家・吉村萬壱さんが講演し、小説の書き方について「唯一無二の色を出すのが大事。大阪で普通のことが東京では受けるので利点になる」と冗談も交えながら話した。7月2日午後2時からは絵本の読み聞かせ大会を開く。

 広報担当の千葉潮・メディアイランド代表は「江戸時代は出版の都だった大阪の文化を感じてもらえれば」と来場を呼び掛けている。