大阪ニュース

自転車ルール教えマス 在住外国人に講座

2017年11月5日

 大阪市港区で外国人の住民に日本語を教えているNPO法人「市岡国際教育協会」が、自転車の交通ルールの指導に乗り出した。自転車に乗る外国人が多くなる一方で、交通ルールが分からず事故に遭うケースもある。危険性を防ごうと講習会を開催しており、受講した外国人から好評を得ている。

警察官(右)の交通ルールの説明に耳を傾ける外国人ら=大阪市港区の港区民センター

 同協会は、毎週金曜夜に1時間半ほどの日本語教室を開催している。指導役として、大学生から80代までのボランティア約80人が登録している。学習には毎回約40人の外国人が参加、日本語のレベルに応じてマンツーマンで指導している。

■命を乗せる

 「交差点では必ず止まって、左右の安全を確認してから渡ってください」「2人乗りは絶対にやめてください」−。先月27日夜、港区民センターで、港署の警察官が資料を使いながら、自転車に乗る際の注意点を順番に説明した。参加した外国人は約40人で、中国やベトナム、インドネシアなどの出身者が集まった。

 外国人らは、衝突事故の様子を再現したDVDなども視聴。警察官は「自転車は一人一人の命を乗せている乗り物です」と事故への注意を呼び掛けた。

 同協会の札葉正隆会長は「教室の生徒たちは大部分が自転車を使っている。事故に遭ったという声も聞く」と心配そうに話す。

 同協会は昨年、近隣住民との摩擦を生まないよう、正しいごみの出し方を指導したこともあり、今回は事故に遭わず安全に生活してもらおうと講習会を企画した。

■受け入れて理解

 10年前に来日したという米国出身の男性(48)は「講習は大変ありがたかった。中学生と小学生の2人の子どもにも、交通ルールを伝えたい」と感謝。パキスタン出身の男性(27)は、講習会で事故に遭った際にどこに電話をかければよいかを質問していた。男性は「自転車は毎日乗っている。事故に遭ったことはないが、『110番』の電話番号が分かって良かった」と語った。

 港区役所によると、区内の人口約8万1500人のうち、外国籍を持つ人は約2500人(3月末現在)。講習会に参加した筋原章博区長は「異なる文化や生活習慣を持つ人を拒絶するのではなく、受け入れた上で、日本で必要なことを教えることが大切だ」と強調した。