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働き方改革の推進を 関経連と経団連がセミナー

2017年12月6日

 関西経済連合会と経団連は5日、大阪市内で企業の働き方改革に向けた取り組みを、全国規模で推進させるための「働き方改革セミナー」を開催した。「有期雇用労働者の処遇改善」や「長時間労働の是正」に取り組む企業の事例発表のほか、「新しい働き方と経営のあり方」をテーマとする講演があり、仕事の仕組みを変えることや人事データの経営への活用の重要性が指摘された。

各企業の担当者などから事例発表を熱心に聞く参加者ら=5日、大阪市北区の中之島センタービル

 セミナーには、関経連や経団連の会員企業などから約230人が参加。冒頭のあいさつで経団連の鵜浦博夫副会長(NTT社長)は「働き方改革が特定の地域や企業にとどまらず、全国的な取り組みとなるよう期待している」と述べ、経済界全体で対策を進める必要性を強調した。

 法改正がクローズアップされる中、関経連の井狩雅文労働政策委員長(日本ネットワークサポート社長)は「本来の改革は、企業の競争力強化のための経営戦略として進めるべきだ。全ての社員が力を発揮できる環境の構築が重要」と問題提起した。

 有期雇用労働者の処遇改善について日東電工の人事担当者は、社内での比較だけでなく、同地域の他社との比較も踏まえて理解を求めたことを紹介し、「将来にわたってキャリアパスが見えるような、処遇設計にしていくことが重要」と指摘した。

 長時間労働の是正に関しては、小野薬品工業の担当者が「一斉消灯のような形式ではなく、仕事の仕組みそのものを変えることが重要」と強調。各責任者の役割を明確化して推進することで、年休取得率などで結果が出始めていると話した。

 ファシリテーターを務めた、同志社大の寺井基博准教授は「業界全体、行政なども巻き込んだ社会全体の取り組み推進が必要」と経済団体の活動に期待を寄せた。

 基調講演では、慶応大大学院の岩本隆特任教授が、人事・人材マネジメント分野でのデータを活用した論理的な経営の必要性を説いた。