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消えゆく大阪ことば 専門家らがトークショー

2017年12月6日

 「大阪ことばと庶民のくらし」と題したトークイベントが5日、大阪市中央区の日本料理花外楼で開かれた。大阪天満宮文化研究所の近江晴子さんと関西芸術座女優の松寺千恵美さんが、近世に形成された船場の言葉をはじめとする大阪弁の現状を解説。都市形成や生活環境の変化を背景に大阪固有の言葉が薄れ、標準語化しつつあると問題提起した。

「大阪ことば」について語る近江さん(左)と松寺さん=5日、大阪市中央区

 船場言葉として家や店の主人を意味する「旦(だん)さん」、その妻の「御寮(ごりょん)さん」、年季奉公する「丁稚(でっち)」などがあり、近江さんは「暮らしの土台があって育てられた言葉だ」と説明。その上で、船場の人々が郊外に移り住んだことによって「船場言葉は滅びてしまった。“重要無形文化財”になった」と指摘した。

 東大阪市出身の松寺さんは、若年層の大阪弁の現状に言及。核家族化が進み、共働き家庭が増える中で「(言葉は)テレビの音声から入り、標準語っぽい大阪弁になっているみたいだ」と語り、「若い人に伝えるのは大変だ」と訴えた。

 トークショーを主催した、中央区の未来わがまちフォーラム推進委員会委員長を務める伊藤弘一郎さんは「時代が変わっても大阪人の心が変わってはいけない。守り続けることが大切」と呼び掛けていた。