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就活、選考期間を短縮 学生の負担軽減へ

2018年3月18日

 新卒採用で学生優位の売り手市場が続く中、企業側が選考期間を短く設定し、遠方に住む学生の負担を軽減する動きが見られる。企業にとっては、優秀な人材を確保するための選択肢を増やすのが狙い。経営幹部らが地方に出向いて開く1日完結型から、海外での就職活動イベントへの参加まで各社工夫を凝らしている。

昼時の短い時間で一斉に選考作業に取りかかるユナイテッドの社員ら=大阪市北区

 1日完結型を展開しているのはIT企業「ユナイテッド」(東京)。2月には東京の経営幹部や人事担当者ら14人が大阪を訪れ、大阪市北区のグランフロント大阪で選考会を開いた。

 約90人の就活生が出席し、会社説明会から最終面接まで1日がかりで実施。昼時は、午前中の筆記試験の採点や、すぐに始まる面接の準備を社員が総掛かりで繰り広げた。

■最初の「ふるい」

 1日採用は2015年から開始。一般的な就活では、選考が進めば学生は何度も企業に足を運ぶが、地方在住者が東京の企業を受ける場合、時間や費用の負担が大きいのを踏まえた。選考基準は東京で開く場合と同じ。成長志向や強みをみる。

 企業の価値観を伝えるのも狙いだ。同社は「挑戦の連続で新しい価値を造りだす」のを重視。変わった採用手法に関心を持てるかが、最初の「ふるい」の役割を果たす。

 大阪での1日完結型で採用された入社1年目の木村寛臣さん(23)は「常識にとらわれずに仕事へのチャレンジができそうだと感じた」と振り返る。

 内定を出した後も社員との交流の機会を設定するなどフォロー。学生と企業の価値観がずれるミスマッチを抑止した結果、1日選考経由の2年目社員の離職率は1割未満だ。

 採用育成部の井上怜部長(33)は「人こそが企業の競争力の源泉。今後も採用活動を大事にしていく」と意欲。1日完結型は26日にも同市北区のハービスホールで開く。

■求める人物像

 住宅設備機器の企画・販売会社「サンワカンパニー」(大阪市北区)は昨年11月、米国・ボストンで毎年開かれる就職活動イベント「キャリアフォーラム」に初めて参加した。世界的なデザイン賞で高い実績を上げる中、海外展開に必要な人材の採用を狙った。

 イベントは就職情報会社「ディスコ」が主催。日本人留学生らを対象に、日本の大手企業など200社余りが出展した。

 サンワカンパニーは、ドイツの「iFデザイン賞」での受賞が続くなど高いデザイン力が強み。10年後の国外での売上比率を50%にする目標を立て、海外の大学を卒業した学生の採用に着手した。

 会場で選考も実施。通過者をインターネット電話で面接し、4人が内定を承諾した。国内の採用活動よりも効率的だったという。

 同社人事課の開原崇友マネジャー(30)は「海外の大学で学ぶ学生は成長志向が強く、求める人物像と学生の気質は一致していた」と成果を実感。次年度以降も出展する予定という。