大阪ニュース

インバウンド増で環境整備 鉄道各社、受け入れ急ぐ

2018年4月23日

 増加する訪日外国人客(インバウンド)が快適に旅行できる環境整備が、「観光先進国」の実現に向けた課題となっており、公共交通の利便性向上も不可欠となっている。関西の鉄道各社は、外国人観光客に移動手段として活用してもらおうと電車の利用方法を紹介するサイトの開設、駅や車内での多言語放送の充実など、受け入れ整備を進めている。

改札に向かう訪日外国人客。南海電鉄は案内サイトを新たに開設した=大阪市中央区のなんば駅(同社提供)

 観光庁が2017年9、10両月に国内6空港でアンケート(3225件回収)を実施。多言語表示やコミュニケーションで困った場所を尋ねる項目で、「鉄道駅」と答えたのは17・4%だった。

 そのうち、状況についての質問(複数回答可)では、「今いる駅から目的地までの行き方を特定する際」が62・4%、「駅で切符を購入する際」が40・1%と比較的高い割合を示していた。

 南海電鉄(大阪市浪速区)は、15言語に対応した案内用サイトを3月、新たに開設。大阪を訪れる世界各国の観光客に、乗車券の購入方法や改札機の使用方法、他社線の乗り換え方法を紹介している。

 乗り換え方法の案内には、仮想現実(VR)の技術も活用。スマートフォンやタブレット端末に、駅構内や地下鉄の乗り換えを案内する看板などが再現され、実際の駅の状況を体験することができる。

 主要駅には、このサイトにつながる2次元バーコード(QRコード)が載ったポスターやパンフレットも設置した。担当者は「必要な情報を得られるような環境の整備を進めていく」と強調する。

 京阪電鉄(同市中央区)は、インバウンドの利用が多い午前9時〜午後4時を中心に、英語、中国語、韓国語で車内の案内放送を3月に始めた。行き先や停車駅、乗り換えなどを案内する。来年3月末までに、全車両(642両)への対応を完了する予定だ。

 要望があった自動外貨両替機の設置は、昨年9月から駅構内で始めており、今年3月には11駅に設置した。