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天神祭、運営費をネット調達 大篝船存続へ300万円

2018年6月5日

 日本三大祭りの一つ天神祭を斎行する大阪天満宮などは4日、ネット上で資金を募るクラウドファンディングで、運営費の募集を開始したと発表した。都市部の川で繰り広げる行事のうち、協賛企業の撤退で存続が懸念されている船の運営費などに充てる。

返礼品のデザインを紹介した野中さん(右端)と小杉さん(右から3人目)=4日、大阪市北区の大阪天満宮

 天神祭の運営は、警備費の増加などで累積赤字が膨らみ、約100隻が行き交う行事「船渡御」で運航を取りやめる船も出ている。

 渡御を象徴する船の一つで、船上でかがり火をたく「大篝船(おおかがりぶね)」の存続が危ぶまれているのを踏まえ、運営費300万円の目標額を設定し、クラウドファンディングのサイト「マクアケ」で募集することにした。

 天神祭の歴史や意義を若い世代に知ってもらおうと、返礼品の製作を工夫。市民団体と連携し、手ぬぐいや扇子のデザインを学生から募集した。

 約200件の応募から選ばれた採用者はこの日、大阪市北区の大阪天満宮で開かれた記者会見で完成品を紹介した。

 約3千人が市内を練り歩く行事「陸渡御」を、てぬぐいに表現した創造社デザイン専門学校2年の小杉祐佳さん(26)は「天神祭が長く続くようにと長い列を描いた」と説明し、船渡御を扇子に描いた大原和服専門学園3年の野中ゆかりさん(30)は「神事の厳かな空気を表現した」と解説した。

 募集期間は7月30日まで。3千円〜10万円まで5コースを用意。10万円では、神職による食事付きの講話に参加できる。寺井種治宮司は「天神祭を未来永劫(えいごう)続けるため、1人でも多くご協力いただきたい」と呼び掛けた。