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松下幸之助氏の起業の地知って 郷土史家PR

2018年10月7日

 パナソニックは今年、創業100年のメモリアルイヤー。3月に本社(門真市)の敷地内にオープンした「パナソニックミュージアム」には国内外から多くの見学者が来館し、創業者・松下幸之助氏(1894〜1989年)の経営理念や足跡などに触れている。館内には、松下氏が1918年から大阪市福島区内の借家を工場として使っていた「創業の家」をリアルに復元するなど、あらためて社史に注目が集まっているが、その前年に現在の同市東成区玉津2丁目で起業したという経緯がある。長年調査してきた郷土史家の足代健二郎さん(75)=同市生野区=は、「あくまでも前史となるが、多くの方に『起業の地』も知ってもらいたい」と行く先々でPRに努める。

顕彰碑そばで「より多くの方に知ってもらいたい」と話す足代さん=大阪市東成区

 松下氏は自身が考案したソケットを事業化するため、勤めていた大阪電灯を22歳で退社、独立。当時の東成郡猪飼野にあった借家で妻と義弟の3人でソケット製造に励んだと伝わる。

 長年、猪飼野の借家の所在地は不確定のままだったが、地元の郷土誌を制作中だった足代さんがこの点を疑問に思い約7年間かけて調査。家主の親類からの聞き取りや地籍図などの調査を重ねて、2004年1月に位置がほぼ特定できた。くしくも松下氏生誕110年の節目の年であり、地元町会を中心に多くの関係者の協力を得て、同年11月に顕彰碑(高さ1・3メートル)と案内板を設置するにいたった。

 現在ではまち歩きツアーなどで欠かせない解説ポイントになっているほか、区のホームページでも紹介されるなど着実に知名度はアップしている。

 来年は松下氏生誕125年であり、没後30年の節目となる。足代さんは調査の過程を振り返り「年々浸透しているが、まだまだ知名度は低い。ぜひ現地に足を運んでもらい世界的大企業の原点を体感してもらえれば」と期待を込める。


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