大阪ニュース

ダウン症に理解を 28日に「バディウォーク」

2018年10月16日

 ダウン症への理解と啓発を目的とした「バディウォーク関西in大阪」(実行委員会主催)が28日、大阪市中央区の大阪城公園内「太陽の広場」で開催される。1995年に米国・ニューヨークで始まった世界的チャリティーイベントだが、大阪での開催は初めて。立ち上がったのはダウン症児を育てる親たちだ。「ダウン症にもいろんな子がいること、いろんな可能性があることを知ってほしい」と願う。

おもちゃの眼鏡を付けておどける吟ちゃん。「うちで一番のひょうきん者」と順子さん=大阪市中央区の自宅
ダウン症とその家族らによる「バディウォーク」の様子=2015年10月、東京・代々木公園

 吟(うた)ちゃんは音楽が大好きな、かわいい女の子だ。ダウン症と診断されて3年。1歳下の弟・光(こう)くんと双子のように育ってきた。最近は、着替えのお手伝いに奮闘中。「やっぱり、姉のプライドがあるみたい」。母の鐘撞(かねつき)順子さん(38)=大阪市中央区=は笑う。

■一筋の光

 2015年3月11日、吟ちゃんは会社員の陽介さん(38)と保育士の順子さんの長女として生まれた。

 小さく、か細い産声。対面した我(わ)が子にわずかな違和感があった。2日後、医師から「ダウン症の疑いがある」と告げられた。

 「恐怖、悲しみしかなかった」。保育士としてダウン症の知識はあった。同じようにハンディがある子とも接してきた。それなのに…。「“普通”ができない。思い描いていたものが崩れ去った」。現実を受け入れられない自分も嫌だった。

 すがるように本やインターネットを読みあさり、たどり着いたのが、ダウン症児の親がつづるブログ(インターネット上の日記)。順子さんは言う。「ダウン症にもいろんな人がいることが分かった。先輩ママたちのブログは一筋の光。はい上がる力になった」

 吟ちゃんとの生活が1カ月を過ぎた4月、ブログを開設した。タイトルは「utautaに教えてもらう事」。覚悟を決めた。

■身近に感じて

 「バディウォーク」は、関西では京都市で4年前から開催。同市左京区にある岡崎公園の開放的な雰囲気の中、ステージやバザーも行われる。何より、そこではブログでつながった先輩、友人との出会いがあった。「大阪でも開催を」と、順子さんら親たちが中心となって手探りで準備を進めてきた。

 会場では、ボディーペイントやサッカー体験、ハンドケアなど障害の有無、年齢を問わず楽しめる企画が多数。ステージは、ダウン症で右手首欠損のピアニスト鈴木凜太朗さん、障害者とミュージシャンによる「大阪チャチャチャバンド」、現役医師のユニット「Insheart」が出演する。ウオーキングは午後1時半に広場を出発し、遊具広場の噴水で折り返す。

 「ダウン症の子には、いろんな可能性もあるし、身近に感じてほしい」と順子さん。将来のことや家族のことを考えると、今も心は揺れる。だからこそ、「人生をかけて向き合っていきたい」。ともに一歩を踏み出す。

 ミニクリップ

 ダウン症候群 染色体の病気。身体的発達の遅れ、特徴的な顔つき、成長障害などがあり、全体的にゆっくり発達する。


サイト内検索