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魚介缶詰市場が好調 常識覆す高級サバ缶も

2018年10月23日

 魚介類缶詰市場が盛り上がっている。直近1年の市場規模(金額ベース)は前年比で大きく伸び、過去10年間で最大となった。好調な背景にサバ缶の需要の高まりがあり、大阪市内の広告制作会社は1個千円以上の高級サバ缶を開発するなど、注目が集まっている。

製法や素材にこだわったサバ缶「No・38」=大阪市西区のアバランチ

 同市西区のアバランチは、調理方法や素材に徹底してこだわり、サバ缶の常識を覆す「No・38(ナンバー・サーティエイト)」(税別1200円)を販売している。

 昨年、設立20周年を迎えた同社が、関係者に配る記念品を検討する中で、社名をもじった「サバランチ」でサバ缶を作るアイデアが浮かんだ。

 当初はだじゃれ止まりで真剣に検討されなかったが、「今までに見たことない究極の記念品を」と、サバ缶作りプロジェクトが始動した。

 スーパーで販売されている商品や、インターネット経由のお取り寄せなど100種類以上を試食。洋風に仕上げた2種類のサバ缶を関係者に届けると予想以上の反響があった。「もっと欲しい」という要望を受け、当初の1種類千個を追加生産を含め3千個ずつに増やした。

 大阪らしい“しゃれっ気”で生まれたサバ缶は、同社の新規プロジェクトに。販売中の3種類は、ほぼ手作業で作られている。No・38プロジェクト室全体統括の芋生宗丘さん(45)は「海外でも通用するものを意識した。食の台所といわれる大阪とともに、サバ缶を世界に届けたい」と意気込む。

 市場調査会社インテージ(本社・東京都)によると、昨年7月から今年6月の市場規模は、前年比で7%増となった。サバ缶を取り上げたテレビの情報番組で栄養価の高さや味、心臓病予防や中性脂肪改善などの健康や美容への効果がクローズアップされ、注目が集まる。

 サバ缶の需要の高まりに伴い、各メーカーは水煮やみそ煮の定番以外のバリエーションを広げ、ふたの開けやすさにこだわった商品も登場。同社は、積極的な商品展開や食べ方の多様化で、今後も堅調に推移していくと分析している。