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| 農作業に取り組む家族ら |
耕作放棄地を生かし、レジャー感覚で野菜作りなどを楽しめるようにした体験農園事業が人気を集めている。土地を借りた利用者は、管理スタッフのサポートを受けながらマイペースで作業できるのが特徴。自分で作って自分で食べる“自産自消”の暮らしを提唱している。
プロが作れば、家族四人の半年分の野菜を一年間で作れるという一区画(十−十六平方メートル)を単位に、定額で農地を貸し出し。スペースをうまく使えば十−十五種類の野菜を一度に植えられるという。週一回や隔週で訪れる家族連れも多く、西辻一真社長(26)は「週末には子どもが集まり、まるで幼稚園のようになりますよ」と目を細める。
この作業スタイルを可能にするのが管理スタッフの存在。市民農園を開設できる技術をもった人材が、一カ所につき週二日八時間以上を費やして巡回する。指導なども行うため、知識や経験、時間がないという利用者の不安を解消している。
休耕地は、農家からの申し出を受け付けて用意。大阪や京都などの関西圏を中心に、二月末までに二十カ所以上展開している。
コースは、利用者が基本的に畑の世話をする「サポートコース」(年六万三千円)と、種代や宅配まで含め、管理スタッフ中心に育てる「おまかせコース」(年十二万六千円)があり、飲食店の自家菜園や企業の福利厚生にも活用されているという。会員は、三十−四十歳代を中心に約四百人。売り上げは、二〇〇七年設立後の最初の四半期から最近の同期で十八倍に伸びた。
西辻社長が休耕地に関心を抱いたのは高校時代。故郷の福井県で進む減反を目の当たりにしたのが発端だ。大学で農業経済学を学び、市民農園の有効性に注目。卒業後、大手広告会社に勤めたが、深刻化する国内食糧事情を前に「農業が呼んでいる」と起業した。
体験農園は、土地の有効活用につなげるとともに、一般の人の農作物に対する「感覚のずれをなくす」のも目的の一つ。農園は無農薬栽培だが、その分手間はかかるし、形の良い作物ができるとは限らない。それを実体験することで「食に対する価値の再認識につなげてほしい」と願う。
実際、「子どもが野菜作りの大変さを知って、ごはんを残さず食べるようになった」などの利用者の声が多いという。今年から米作体験も開始した。
今後はフランチャイズ制度で全国展開し「まずは利用者を一万人にする」のが目標。目指すは、現在四割程度の食料自給率を「市民レベルで1%上げること」と夢を語る。
(豊野宙麿)









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