連載・特集

あきない見聞録

「不良を作らない製造体制」目指す

樹脂切削加工 プロトワーク
■社  長 田村常之進
■住  所 守口市南寺方南通1の5の26
■電  話 06(6993)6361
■ファクス 06(6993)6362
■資本金 300万円
■従業員 30人
■URL http://www.plot.jp/
2011年6月21日

10年度の不良率0.4% 「商品の価値見てほしい」

機械加工でできた製品を仕上げるスタッフ

 さまざまな形状の樹脂を切削加工し、カーステレオの操作パネル部分や複合機の歯車などを作る。高い精度が求められる中で、適材適所を考えた技術者の配置など技術レベルの向上による「不良を作らない製造体制」づくりを進め、「不良(流出)率0・5%以下」を継続。受注とともに信頼を重ね、業績を伸ばしている。

 守口市内の樹脂加工会社で技術畑を歩んできた田村常之進さんら仕事仲間3人で1996年に設立。仲間が方向性の違いから会社を離れる中で、顧客窓口を担当していた田村さんは「プロトワークの評価は高まっていて、期待の声に何とか応えたい」と継続を決断、2003年から社長として会社を引っ張っている。

 仕事の中心は、メーカーが製品開発の過程で必要とする試作品の製作。メーカーからの設計図を基にパソコンでプログラミング。機械で切削した後、手作業などで仕上げていく。機構部品ともなれば一見しただけではどこに使われるのか分からないものもあり、「何ミクロンの世界」という高精度を求められることもある。

 その中で、不良率はこの5年、0・5%を切っており、さらに年々低下傾向にある。昨年は売り上げの伸びに伴い加工件数も最多の2494件だったが不良件数は10、不良率0・4%を達成した。

 目指すは「0%」で、そのための「不良を作らない製造体制」。「業界内では多い方」と検査は徹底するが、単に不良を探すためではない。「誰が、どのようなミスをしたか」をデータ化し、スタッフに合った仕事を割り振り、技術力の向上につなげる。

 「苦手なことを克服するより、まず良いところを伸ばす。ベースができた人はそれを自信とし、次のステージへ向かう」。技術畑で育った経験則からだ。

 この体制で前期の売り上げは過去最高を記録。田村さんは「あえていうならば社員皆の力。リーマンショックで仕事が減り賞与を払えない時期もあったがよく頑張ってくれた」と振り返る。

 またリーマンショック以降「仕事に幅をもたせたい」と力を入れている量産加工も大きい。前期売り上げの3分の1は量産加工が占めた。今年3月には三つめの工場を造り、さらなる量産を見据えた大型加工機などを導入。「試作、量産それぞれでノウハウを身に付けることが、相乗効果を生む。(売り上げに占める割合が)半々になるようにしていきたい」と考えている。

 「お客さまに『よそより高いけどプロトワークさんにお願いしたい』といわれるのが一番うれしい。僕も技術上がりだから、夜中遅くまで一生懸命作ったものを値段の安さだけで判断されるのはつらい。商品の価値を見てほしい」と話す。どんな時代であっても品質重視で手を抜かない。ものづくり企業の誇りと情熱があふれている。


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