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あきない見聞録 |
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低価格実現ニーズ発掘ノベルティグッズや景品などに名前などを入れる「名入れ」した商品を企画、販売するオンラインショップとして、着実に支持を広げている。生活雑貨や文房具など、幅広い分野の約五千種類ものアイテムをそろえている。代表を務める永山隆二さん(42)は大手商社で長年、人事畑を歩んだ後、退社。二〇〇六年三月に人材派遣などを手掛けるアルファ人財ソリューションズを設立した。 社業の一環として「名入れ屋本舗」を運営するようになったのは、会社を立ち上げた当初、飲食店の求人広告などを扱ううち、店のクーポン券の作製なども手掛けるようになったのがきっかけ。 昨年十月には自社ブランドの第一号として、オリジナルの「名入れ消しゴム」の小ロット製造の販売をスタートさせた。以前から学習塾や学校関係者から、記念品用などに文房具関連の名入れのニーズは高かった。しかし名入れの消しゴムは通常、小ロットではコストに見合わないことから、メーカーに注文すると、受注は最低でも千個以上からだった。 同社では中小規模の学習塾などのニーズに応えようと、五百個から受け付けて販売を開始。名前はもちろん、写真などの印刷も可能だ。同社をはじめ府内の企業と連携し、価格も一個あたり百二十六円と、従来よりも約25%下げることにも成功した。 永山代表は「よそと競合しないニッチ(すき間)産業でやっていきたい。ニーズに合うものをつくっていけば面白いはず」と話す。 今月からはオリジナルブランド第二号として、メモ用紙の前面に名刺サイズのカラー広告を印刷できる「名刺フルカラーブロックメモ」(縦、横八・五センチ、高さ五・五センチ)の販売に着手。従来ならこうしたアイテムの注文は五百個以上からで、大企業のノベルティとして利用されることがほとんどだった。 しかし同社では個人事業者などにも気軽に使ってもらおうと、五十個からの発注に対応。オフィスではちょっとしたメモ用紙は何かと重宝するもの。転勤あいさつ用の名刺など、視覚的にインパクトのあるノベルティグッズとしての利用を見込む。 「これまでに思った以上の反響があり、いろいろなニーズがある。今後、自社企画のアイテムを増やして、顕在化していない市場を新しい顧客にしていけたら」と話す。 |
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緩和ケアに帽子で一役近年、がん患者の緩和ケアは、肉体的な痛みだけでなく、精神的、社会的苦痛も取り除いて患者の「生活の質(QOL)」を高めることが求められている。抗がん剤治療で髪が抜ける副作用は、患者の心に深い傷を負わせることも多い中、機能性の高いバンダナ型の帽子を開発。患者の目線に立った外見の工夫や使いやすさで注目を集めている。開発のきっかけは、尿管がんにかかった松村敦子社長(48)の義母が、抗がん剤の影響で髪を失ったこと。くしで髪をすくとばっさりと抜けるときもあり、落ち込みが激しかったという。 近所の友人の面会すら断り始める中、松村社長の目に留まったのは義母が大切に使っていたスカーフ。中学の教諭時代、担当の家庭科で三角巾を使った経験などもあり、「少しでも元気になってもらえれば」と簡単に結わえた帽子を作った。 かつらをかぶると夏場はむれたり、ずれたりする上、生え際などが「いかにもかつら」で抵抗感がある様子だったが、バンダナは喜んで身に付けてくれたという。病院周辺の散歩もするように。「当時は商品化なんて考えてもいなかった」と松村社長は振り返る。 そんな時、医療関係者から患者アンケートで寄せられた課題を克服する患者用パジャマの制作を頼まれた。そでの長さなど入院生活を快適に過ごせるよう工夫。完成したパジャマや帽子は、医療・福祉の国内最大級の展示会に出品された。そこでマスコミの注目を集めると、問い合わせが相次ぎ「引くに引けなくなり起業した」という。 製品名は「akko バンダナ帽」。見舞いに込める「あったか心」と名前の「敦子」が由来。患者の声に応じて改良を重ねてきた。 後ろの結び目の部分を引っ張るだけで、頭髪がなくてもずれにくく、サイズを自由にコントロールできるのが特徴。髪が少なくてもボリューム感がでるよう前頭部を立体的にしたほか、目元を調節して覆るよう工夫する心配りも。 患者だけでなく、スポーツや、薄毛に悩む男性からの注文も増えているという。 帽子は、全国の百貨店や病院をはじめ、米国の病院などでも取り扱われており、価格は通常タイプが一九九五円、速乾タイプが二千三百十円。 二〇〇五年の設立から年商を伸ばし、今年度決算は、初年度の五倍にあたる二千三百万円に上る見込み。 昨年十一月には、優れた経営者に贈られる米スティービー賞のアジア女性起業家部門で最優秀賞を受賞。今年一月には、男女共同参画を推進する企業に贈られる大阪市の「きらめき企業賞」にも選ばれた。 松村社長は「今後も患者を応援するための帽子開発を大事にやっていきたい」と方針を示す一方、「副作用のない抗がん剤ができればそれが本当の幸せ。そのときはお役ごめんかな」とやさしくほほ笑む。 |
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現物・現場・現実3つの「G」で社名の「Gハウス」は「現物(G)を自分の目で確かめ的確な判断を下す」「現場(G)に何度も赴き入念に検討を重ねる」「現実(G)を見据えたご提案を差し上げる」−以上の三つの「G」が商号に込められている。池田泰弘所長は「三つのGを基本に、お客さまの大切な夢・家族の幸せを実現させていただきたい」という。同社は半世紀にわたって地域密着で四百五十軒以上の家を客の要望に応えて建築してきた。一九九六年四月からは、2×4(ツーバイフォー)注文住宅、2×4アパートの建築を主業務に、それらに付随する土地や建物の仲介、コンサルティング、リフォーム、耐震診断、地盤調査(十年保証)なども実施。池田所長は「納得のいく家づくりには、良いものは良い、悪いものは悪いと正直に言えるのがプロの心意気」と力を込める。 同社が手掛ける2×4工法の特長は床・壁・天井を初めから“面”として作り、その面で六面体をつくるように家をカタチづくる。地震や台風などの外力を面全体で受け止めるため、災害時にその強さを発揮。さらに機密性や断熱性にも優れている。 また、2×4工法は“面”を基本に建てていくので、柱のない開放感あふれる空間や、住む人の感性に合わせたフレキシブルなデザインが可能だ。 池田所長は「住宅は、肌触りのやさしい木造が一番。品質も目視で確認できる」と2×4工法を導入した理由を挙げる。 注文住宅の完成・引き渡しまでには綿密な打ち合わせを行うなどさまざまな工程が必要になる。同社では府内の物件を網羅する土地検索システムによる土地探しのサポートから「お客さまが一生涯住み続けたい家」を建てるため徹底した自主検査を繰り返し、完成した物件を引き渡している。 アフターフォローも「ずっと住み続けたいと思える居心地のいい家を実現したい。ほかの工程と同じくらい大切」(池田所長)と迅速に対応している。 同社では、希望通りの注文住宅を目指す人のための「住まいのウキウキ勉強会」を毎月開催している。問い合わせはフリーダイヤル0120(88)3421へ |
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ラジコン飛行機丹念にカスタム海外から輸入したラジコン飛行機を自社開発したパーツなどでカスタマイズして販売するのが、RC−TECHビィエヌシーだ。淀川区内に設けられたショップ兼ファクトリーには、完成を待つ多くの機体が所狭し、と並ぶ。「もともと飛行機が好きだった」という同社の代表を務める高本浩一さん(48)は、航空関係の専門学校を卒業後、大手重機メーカーに勤務。航空機のエンジン開発を手掛けた。 一時は呉服販売の会社に転職するも、ラジコン店の友人に模型飛行機を見せられ、「飛行機好きに火がついてしまった」と、現在の会社を立ち上げた。 海外で生産されたラジコンの本体に、エンジンを搭載。独自で開発したマフラーを装備したり、内部をカーボンで補強するなどして、機体を仕上げていく。大きなものでは、両翼の長さが三・五メートルのものもある。 高本さんは、「同じサイズの機体でもエンジンが変われば重心は変わる。機体の特徴を把握しながら、ゼロから作り上げる作業。全く同じということはない」という。細心の注意を払いながら、一機を完成させるのには一カ月ほどの期間を要する。 もちろん安全対策は最優先課題だ。以前、ユーザーのメンテナンス不足が原因で、ラジコン飛行機の飛行中に、機体のプロペラを止めるネジが折れるというトラブルに遭遇したこともあった。「予想もつかない事故が起こることもある。それはラジコンでも実物の飛行機でも同じ」と高本さん。かつては本物のジェット機のエンジン開発を手掛けていたからこそ、言葉の重みが伝わってくる。 そんな高本さんの仕事ぶりに、今は発注から納品まで一年待ちの状態とも。それでも「利益はほとんどない」と、苦笑いを浮かべる。一方で「初飛行でお客さんの喜ぶ姿に立ち会えるのは、わたしの喜び」と話す。同社がキャッチフレーズに掲げる「夢を形に!夢を空に!」の意味が、分かったような気がした。 |
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体に無理な負担かけず運動習慣が求められるメタボリック症候群への対応や、高齢者の介護予防が叫ばれる中、体に無理な負担をかけず、陸上運動の一・五−二倍の効果があるという水中運動に注目。浴槽やプール内に設置する専用のトレーニングマシンを販売し、大型銭湯や福祉施設などの関係者から「導入すればほかの施設との差別化につながる」と注目を集め始めている。二〇〇八年五月には、大阪市生野区の社会福祉法人「慶生会」が、リハビリテーションの機能を充実させた高齢者専用賃貸住宅で、自転車や歩行の動きなどができる四台のトレーニングマシンを導入。歩くにはつえが欠かせないという男性(78)は「水中なので足腰が軽く、駆け足の動きができた」と笑顔をみせる。 設置を決めた理学療法士の永井正史・同会リハビリテーション室長(31)は「マシンだけだと関節などを悪くする可能性もあるが、プール内だと負担を軽減でき、水の抵抗で無理なく筋力を強化できる」と評価。「マシンが並んでいれば、それを見るだけでもトレーニングの内容が伝わる」と、視覚的なPR効果も含め、類似施設との差別化に期待を寄せる。 「ダイレオ」は一九七六年の創業以来、工場用の蒸気を利用した給湯器や、公衆浴場用の設備機器の販売事業などで、ニーズに応じたきめ細かい商品開発を展開。プール施設機器なども扱い、商品の総合カタログは約四百ページに上る。〇八年の売り上げは約八億円。 トレーニングマシンの販売は、〇一年に英国のアクアジム社とプールフィットネス器具「アクアジム」の日本総代理店契約を結び、国内向けに始めた。〇八年十二月には大規模浴場でも初めて採用されたほか、〇九年一月に箕面市の医療法人も施設内に設置。英国の器具をベースにするが、高齢者への対応や耐久性など、施設の要望に応じて改良して提供している。 中山福三社長(66)は「温浴施設で手軽にできる運動浴を日本中に広めていければ」と意欲的だ。器具一台の平均単価は約二百万円。年間売り上げ目標は百台。 一方、「健康」や「癒やし」をテーマに、浴槽の可能性の追求に余念がない。 一人用サウナドームの内部に天然ハーブスチームを発生させる「ハーブセラピーベッド」を開発し、JR堺市駅前で出店する一方、浴槽内のジェット水流にのって「無重力のような体験ができる」と、「宇宙遊泳システム」と銘打った商品も製品化したばかり。 中山社長は「その時代に求められている顧客ニーズに対応し、新製品の開発を続けていきたい」と意気込みを語っている。 |
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「名古屋ロフト」の立ち上げに参画するなど、ショッププロデュース業として幅広く活動している「トッピング」。現在、フェアトレード商品のプロデュースも行っており、〇八年八月には阪神百貨店に期間限定でショップをオープンするなど堅調に進んでいる。 |
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人を助ける存在 介護現場などで可能性「国際次世代ロボットフェアICRT JAPAN2008」で注目を集めた「お好み焼きロボット」。人から注文を受けて見事にお好み焼きを焼き上げる、コミュニケーション機能と高度な可動性を備えたロボットだ。細見社長(60)は「扱い慣れたアームロボットを使い、既存の技術でも道具を持ち替えることでさまざまな分野で活躍できることを証明したかった」と話す。アームロボットなど、産業用ロボットのシステムインテグレーションを一九八五年から手掛けてきた同社。現在の売上高は五億円弱で、従業員数は二十五人。自動車、プレス、化学などメーカーの製造工程に合わせた汎用ロボットの配置や動作のプログラム、機能のカスタマイズなど、ニーズに合わせたシステムを総合的に企画、開発している。 高温に達した鉄の移動を行う「熱間鍛造ロボットシステム」。薬品のサンプルの分析検査で試薬の投入やかく拌などの準備段階で数十工程を繰り返す「化学薬品分析検査ロボットシステム」など、手掛けたシステムは三百例に上る。 共通するのは「きつい、汚い、危険」のいわゆる「3K職場」でロボットが人に代わって役割を果たす点。細見社長は「化学分析では高度な知識を持った職員が単純作業を強いられていた。ロボットに代われば、クリエイティブな仕事に取り組める」と効果を挙げる。 ロボットアプリケーションと呼ばれる機能のカスタマイズでは、ゴムや木材など溶接以外のあらゆる素材に対応したハンドリングを実現。試行段階だが、数センチ単位の製品にも対応でき、将来は放射線物質の取り扱いなど、高度な分野への応用を目指す。 ロボットを導入することで人件費の削減、生産効率の向上などメリットは大きく、「プレス分野でロボットなら時給三百五十円。八時間労働でも三年で元が取れる」と細見社長。一方で「組み立て工程など、より高度なハンドリングや位置の認識などが求められる現場には対応できていない」と課題を挙げる。 〇四年に大阪市内を中心としたロボット関連企業と共同で、「次世代ロボット開発ネットワーク(RooBo)」を設立。ロボット技術を産業のサポート技術ととらえ、衰退しつつある「ものづくり」の復権を提案している。技術進歩を遂げる汎用ロボットを併用したカスタムロボットの供給や、システムインテグレーションを重視することで労働人口の減少が問題となる一次産業や介護現場など、「課題は多いが活躍できる可能性は十分にある」という。 「ロボットができることは人間の能力の数パーセントだが、人間のやりたくない仕事をどんどんやれば良い」と細見社長。「鉄腕アトムなど、日本は昔から人とロボットが競合しない文化を持つ。あくまで人を助けるのがロボット」とその可能性を追求し続けている。 |
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「今までなかった」 グッズ開発に情熱ぽんと、置いたおたまが倒れずにそのまま立ったまま。もちろん横に寝かせることもできる。おたまの商品名は、そのものずばり「たつねるおたま」。おたまが立つことで、邪魔にならず、キッチンもすっきり。そんなありそうでなかった商品開発を手掛け、販売しているのが、大阪市中央区の商品科学研究所だ。本郷展督社長は日用品メーカーで新商品の企画などを手掛けた後、独立。キッチンの使い勝手を良くする今までにない「おたま」の開発に着手した。おたまに着目したのは、「どこの家庭にもありよく使われる商品で、市場にも切り込める」と考えたためだ。 しかし製品化までには紆余(うよ)曲折を経た。おたまを立たせるため、下部におもりを組み込むなどしたが、コスト面などから断念。十種以上の試作を繰り返した。府立産業技術総合研究所のアドバイスを受け3Dを駆使し、バランスよくおたまを自立させるための成形に工夫を凝らした。素材には二百二十二度まで耐えられるナイロン・グラスファイバーを取り入れた。 完成までには約四年を要し、今年五月に販売をスタート。現在は東急ハンズなどで取り扱われるようになった。また大阪デザインセンターの今年五月期の住・生活環境デザイン部門のグッドデザイン商品にも選ばれた。 十一月にはたつねるおたまの第二弾として、第一弾を一回り小さくした「たつねるおたまミニ」と、その底に穴を開けた「たつねるおたま穴あきミニ」の二種類の販売もスタートとさせた。寒さが一段と厳しくなるシーズンを迎え、鍋料理の際のグッズとしての利用を見込む。 本郷社長がおたまづくりを通し一貫してこだわったのが、「立つためのバランス形状と使いやすさ、デザイン」という。おたまのカラーには珍しい、黒、緑、赤、黄の四色を取り入れた。もっとも「これで完全とは思っていない。これからも進化させていきたい」と貪欲(どんよく)な姿勢を崩さない。 常に高いオリジナル性を求めながら商品開発を手掛けてきた本郷社長。早くも次のアイデアが頭を駆け巡っている。 |
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本物と見間違える精密な模型を製作パーツも含めて本物と同様の動きを示すエンジン、神社・仏閣などの古建築を再現した百人一首の世界など、まったく異なる模型を高いレベルの精密さで生み出しているのが「ヤマネ」だ。博物館や資料館などの展示企画、文化財や建設関連の模型製作が主力業務だったが、公共部門から民間部門へのシフトを進めている。一九五四年に山根工務店として創業し、七九年にヤマネ大阪店を大阪本社として設立。半世紀を超える模型作りの経験と、早くからコンピューター技術を導入するといった先見性で「形あるものなら何でもできる」(杉山善示社長)という技術力を磨いてきた。二〇〇四年には、大阪府立近つ飛鳥博物館展示模型で「ディスプレイ産業優秀賞」「日本ディスプレイ賞奨励賞」を受賞している。 強みは職人の技とコンピューターを駆使する最新技術を持ち合わせていることで、長年培ってきた精密加工の技術をベースに、企画設計、デザインなど総合力で精密な模型を作り上げる。 職人の技術を重視する同社は「健康であるかぎり定年はない」(杉山社長)とし、二十代から六十代まで技術職を中心とする人員構成ができている。色塗りで約三年、コンマ二ミリの違いを手仕事で表現する「目カン」と呼ばれる技術を習得するのに約十年。その先には本物と見間違える金属製の昆虫の製作や、古建築の屋根の反りを実現する高度な技術を持つ職人が、同社の実績を支えている。 一方で、コンピューターの利用も必須。公共部門から民間部門へと販売先の転換を図る中、大手メーカーから受注したエンジンの模型では、本物のエンジンを作るデータから模型に使うデータを割り出した。三次元CADでパーツ分けを行い、本物と同様の動きを縮小サイズで実現している。発注したメーカーは同社の作った模型で、世界の取引先を回り、販売実績を伸ばしてきたという。 こうした体制を実現した背景には計画的な設備投資がある。同社二階には設計部門が陣取るコンピュータールームがあり、一階にはNC加工などの最新設備が整えられている。 |
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保護者の精神面もサポート軽度発達障害者児への個別の学習支援を展開し、保護者の精神面をサポートする。専門的な学習支援施設が普及していない中、「ビジネスとして成立しなければ成り手も増えない」とモデルづくりに尽力。支援者の育成にも積極的に取り組んでいる。やまもとまゆみ(本名・山本まゆみ)代表が軽度発達障害児の問題を意識し始めたのは十数年前。自宅の英会話教室を運営する中で出会い、可能性を持ちながらも伸び悩む子どもたちには「専門的で決め細やかな指導が必要」と確信した。 学習支援では「学ぶ意欲」を重視。基礎の反復で成功体験を積ませたり、子どもの関心を生かす教材を駆使する。教科の学習だけでなく「人との接し方や社会性、協調性を学んでほしい」との方針でノウハウを構築してきた。 二〇〇五年、個人経営の支援施設として開設する際、非営利団体ではなくあえて企業の形態にこだわった。非営利の場合、行政の助成金に依存することも多く、中心人物がいなくなると団体が機能しなくなるケースもあるためだ。「自分が倒れたときにやってきたことがゼロになっては意味がない」とビジネスモデルの構築に挑む。 事業では、基礎学力を中心に、小学生コースや中学生コース、保護者の相談コースなどを用意。集中力が持続しにくい小学校低学年には、何分かごとに学習内容を変える手法を。中学生では無理なく課題をこなせる問題集をはじめ、図形やイラストで思考力を身に付けるものなど、個性と成長の段階に応じた教材を選ぶ。「高校入学のレベルには達する」のだという。 現在、児童、生徒数は二十人弱。「指導内容を理由にやめた人はまだいない。長期にわたるサポートが成長のポイント」と指摘する。 また、「子どもとともに保護者を助けたい」と相談コースを設置。「子どもが安定するには母親が安定する必要がある」ためだ。「勉強は専門家に任せ、家庭は子どもが安心できる場所にしてあげて」と呼び掛ける。 軽度発達障害をめぐる基盤整備のため、支援者養成にも尽力。「支援者の輪を広げよう」と自身も拠点を拡大している。天王寺教室を今年一月に開設。来年には東京にもオフィスを持つ予定だ。 「母親の視点を大切にしたい」というやまもとさん。「軽度発達障害といっても個性の一つにすぎない。巣立った子どもの将来を想像すると楽しみなんです」と笑顔をみせる。 |
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