コロナ禍明けても続く苦境 バス運転手不足業界「ぎりぎり」 米子市、路線再編も

行政や住民など幅広い協力必要

  • 苦境が続くバス業界。交通空白地を生まないための検討が進む=JR米子駅前

 地域の足を支えてきたバス業界が、苦境に立たされている。米子市では運転手の体調不良が重なって、臨時運休が発生する事態も起きた。市は路線再編に向けた検討を進めているが、利用者や関係者からは行政や事業者など幅広い協力による取り組みを求める声が上がる。

 「ぎりぎりの状態だ」。県西部で路線バスを運行する日ノ丸自動車米子支店の山本朝也営業課長(50)は、運転手不足が深刻な業界の現状を嘆く。9月には複数の運転手の発熱や大病が重なり、市循環バス「だんだんバス」の実証運行を1日運休した。

 同支店の運転手は、2013年の66人に対して今年9月末時点で52人と10年で14人減少。高齢化やより待遇の良い仕事への流出に加え新規雇用も苦戦し、20年には利用が低迷する米子-松江間の路線を廃止した。来年1月には隠岐と本土を結ぶ隠岐汽船の利用客向け連絡バスの運行を取りやめるなど、影響は広がりつつある。

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