2020年に栃木県から移住し、鳥取市河原町北村に「三々窯」を構える廣瀬泰樹さん(36)と小渕祥子さん(30)夫婦の作陶展「土とハナ」が、同市栄町のギャラリーそらで開かれている。それぞれの作風を生かした多彩な約200点が並び、来場者の目を楽しませている。28日まで。
自ら「原土」を採取して作品を作るという廣瀬さんは、粘土を精製する際に取り除いた小石を活用して制作した板の台など、土の特徴が表れた作品を出品。一つ一つ違う手触りやざらざらとした質感が魅力的だ。
小渕さんは、花や格子柄の絵付けが目を引く花瓶や一輪挿しなどを出展。香を収納する「香合(こうごう)」を参考にしたというふた付きの小さな器は、全て手びねりで表情豊かに作り上げた。
「たくさんの作品を置かせてもらった。見た目に統一感のないものが多いので、見るだけでも楽しんでいただけたら」と廣瀬さん。小渕さんは「移住して4年ほど、新しい作品もできた。いろいろな人に知ってほしい」と話した。