地域に残る遺跡知って 故佐々木氏発掘遺物を展示

 境港市花町の海とくらしの史料館で「境港発掘展~佐々木謙先生と遺跡」が開かれている。同市出身で県文化財保護審議委員などを務めた佐々木謙氏(1912~2001年)が発掘した遺物を展示し、境港の縄文、弥生時代の遺跡について紹介している。14日まで。観覧無料。

 砂地の境港市にも多くの遺跡があることを知ってもらおうと、同館が企画した。佐々木氏は教職の傍ら山陰の古代文化研究家として活躍し、戦後の考古学調査の先鞭(せんべん)をつけたことで知られる。

 西灘遺跡や北灘遺跡から出土した土器や石器、動物の骨をはじめ、御立山遺跡の土器棺、福浦海底遺跡のシカの頭骨など遺物15点を紹介。佐々木さんが製作した土偶などのレプリカ10点も展示している。

 会期中の2日は、米子市埋蔵文化財センターの下高瑞哉館長(60)の解説による見学会があり、市民ら約20人が参加。下高館長は「鳥取県西部には2万年前から人が住み着いたとされるが、境港から出土した弓ケ浜人の骨は山陰の旧石器時代人になる可能性がある。境港駅から外江にかけてある黒い砂の層にはかなりの遺跡が埋まっていると考えられる」などと指摘した。

この機能はプレミアム会員限定です。
クリップした記事でチェック!
あなただけのクリップした記事が作れます。
プレミアム会員に登録する ログインの方はこちら

トップニュース

同じカテゴリーの記事