倉吉市の倉吉北高吹奏楽部が、8月下旬に開催された「全日本吹奏楽コンクール中国大会」で最高賞に相当する金賞を受賞した。同校創立以来初の快挙で、部員たちは「周りの人たちが支えてくれた結果。感謝の気持ちを忘れず、より良い演奏に向けて練習に励みたい」と気持ちを新たにしている。
同校は「高校小編成の部」に出場し、能の演目「巴(ともえ)」を美しく壮大に描いた「ある女の生涯~能『巴』の物語によるファンタジー~」を演奏。曲中に度々登場するソロパートの美しさなどが評価され、同部門に出場した11校のうち、八頭高など他の3校とともに金賞に輝いた。
小編成の部には全国大会がないため、3年生は同大会で引退となったが、部長として部員を引っ張ってきた原杏那さん(17)=3年=は「ずっと目標にしてきた金賞が取れて本当にうれしかった」とあふれんばかりの笑顔を見せる。副部長として支えた森谷春香さん(18)=同=は「来年も金賞を目指して頑張ってほしい」とエールを送る。
新たに部長となった高多結愛さん(17)=2年=は「より良い演奏ができるよう努力していきたい」と気を引き締め、顧問の河本慎二郎教諭は「常に自分たちで考えて動き、妥協のない練習を続けてきた。生徒たちの成長を感じた」と褒めたたえた。