【茂木健一郎のニュース探求】大阪・関西万博の「華」は建築 デジタル超えた祝祭性を体感

  •  大阪・関西万博会場を訪れた茂木健一郎さん。右は公式キャラクターのミャクミャク=2025年4月21日、筆者提供
  •  開幕2日前の大阪・関西万博会場(手前)。大屋根リングや周囲のパビリオンに明かりがともっていた=4月11日夜、大阪市此花区の夢洲(共同通信社ヘリから)
  •  開幕した4月13日、入場ゲート(手前)には多くの来場者が並んだ
  •  万博会場マップ
  •  「大屋根リング」の植栽は好印象=4月21日、筆者提供

 4月の下旬、話題の「大阪・関西万博」を訪れた。「興味深く、面白い」という率直な感想を持った。

 今回の万博については、開催前からいろいろな報道や議論があった。パビリオンの工事の遅れが懸念され、開幕後は入場時の混乱も伝えられた。私が行ったのは快晴の月曜日のお昼前だったが、40分くらいの待ち時間で入れた。デジタルチケットのQRコードは事前に印刷して持参した。

 特に観覧の予約はしていなかったが、外国のパビリオンは比較的スムーズに入れた。夜7時過ぎまで滞在し、結果として15館を回ることができた。

 何より驚いたのは、建築家の藤本壮介さんが設計した、会場のシンボルで木造の「大屋根リング」(直径約675メートル、1周約2キロ)だ。想像していたよりもはるかに巨大で、存在感を放っていた。エスカレーターで上がると、万博会場が見渡せた。反対側は本当に遠くにあって、かすんでいるのではないかと思うほどのスケール感だった。

 リングの上にあった植栽の印象が良かった。植物の種類の選び方や空間的配置に、現代的な美のセンスを感じた。以前訪れたニューヨークの鉄道廃線跡の公園、「ハイライン」に通じるものがあった。

 今回の万博...

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