連載企画「戦後80年の残影」(5)科学者と倫理

陸軍研究所が中国での人体実験に関与、「負の歴史」重く

  •  登戸研究所の当時の研究施設=現在は平和教育登戸研究所資料館として利用されている(左上)、研究に使われた実験器具のフラスコ(右上)、偽造紙幣の複製(右下)、1944年の三笠宮来訪時の記念写真=同資料館提供(左下)のコラージュ
  •  登戸研究所跡に建てられた碑を説明する渡辺賢二。いまは明治大学生田キャンパスとなっている=川崎市多摩区
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  •  登戸研究所の活動について説明する明治大教授で資料館館長の山田朗さん=川崎市多摩区
  •  風船爆弾の製造の様子。牛疫ウイルスを搭載する計画もあった=小倉陸軍造兵廠、撮影年月日不明(林えいだい氏旧蔵、ありらん文庫資料室所蔵、明治大学平和教育登戸研究所資料館提供)

 戦争は人間性を失わせ、科学技術者の倫理観を狂わせる。戦時中の謀略戦遂行の中核となった研究機関の存在は、こうした根源的な問いを投げかける。戦後の関係者と米軍の関わりを含め、実態の多くは闇の中だ。「負の...

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