新温泉町の湯村温泉観光協会は5月31日、同町湯の杜氏(とうじ)館で但馬杜氏が醸した純米酒を、杜氏経験者の説明とともに味わえる「月いち利き酒会」をスタートした。ユネスコの世界無形文化遺産にも登録された日本の伝統的酒造りを肌で感じられる。8月まで毎月1回行う。
同観光協会は新酒ができる毎年11月~3月に同イベントを開催しているが、「夏も利き酒をしたい」という声を受け、今回初めて実施を決めた。
初回は、翌日が町伝統行事「湯村温泉まつり」ということもあり、浴衣を着た宿泊客や観光客らが続々と来館した。
滋賀県の酒造会社の杜氏、南部孝春さん(76)による酒の特徴や米作りの話に耳を傾けながら、精米率が異なる3銘柄の日本酒を試飲。日本酒のプロの語りをツマミに利き酒が楽しめるという特別な体験に、来館者は顔をほころばせて満喫していた。
神戸市から旅行で訪れた阿南里歩さん(27)は「杜氏の説明が分かりやすく丁寧。いくらでも飲めそう」と満足そうに話していた。
今後の実施日は、6月28日▽7月12日▽8月23日。いずれも午後1時~5時。おちょこ(500円)を購入すれば参加することができる。