鳥取民芸の草分けとして知られる牛ノ戸焼(鳥取市河原町牛戸)の展示会が、同市栄町の鳥取たくみ工芸店で開かれている。同市の民芸運動家、吉田璋也によって見いだされた黒と緑の染め分け皿などが並ぶ。9日まで(水曜定休)。
6代小林孝男さん(73)と、長男で7代遼司さん(39)が2021年から毎年開催。染め分けや伝統の梅紋のとっくりなど70種500点をそろえた。伊羅保釉(いらぼゆう)をベースに、緑と白の釉薬を流しかけたご飯茶わんなど新作も並ぶ。
今年、遼司さんは県の伝統工芸士に認定された。開店と同時に愛好者が詰めかけていることに感謝し「伝統を大切にしつつ、同じものだけでなくお客さんの声を反映したものづくりをしたい」と気を引き締めた。