2021年10月13日

米子高専生が希少植物発見 県内初の確認

 鳥取県内で生育が確認されたことがなく、環境省の「レッドデータブック2014」で絶滅危惧に指定されている水草「セトヤナギスブタ」と「マルミスブタ」を、米子高専の学生が米子市内の水田で発見した。専門家は「非常に大きな発見」と驚いている。

 発見したのは米子高専3年の汐田達哉さん(18)=大山町妻木。2017年、自宅近くの水田で水草のスブタを県内で初めて見つけた。今年8月下旬、同じく希少な水草のヤナギスブタを探して水田を巡っていたところ、日野川近くの水田でスブタに似た水草が稲の根元に生えているのを発見。近くの水田でも似たような水草を確認した。

 種子を持ち帰って顕微鏡で確認したところ、水草はレッドデータブックで絶滅危惧ⅠB類に指定されているセトヤナギスブタと絶滅危惧Ⅱ類のマルミスブタとみられることが分かった。汐田さんから知らせを受けた米子水鳥公園(同市彦名新田)の神谷要館長(49)と大山自然歴史館(同町大山)の矢田貝繁明館長(68)が現場を確認し、「間違いない」と断定した。

 15年に当時県内では絶滅したとされていたヤナギスブタを伯耆町内で発見した矢田貝館長は「今回見つかった種は県内にはないと思っていた。県内初を見つけるなんて大変なこと」と驚きを隠さない。神谷館長は県内の水草調査が進んでいない実情を踏まえ「汐田君の発見は非常にありがたい。地域にとって貴重な人材」とたたえた。

 見つかった2種の水草は、いずれも水田や水路に生息する一年草。環境省の調査によると、水田整備や耕作放棄、除草剤の使用などで減少傾向にある。

 汐田さんは「こんなに珍しい植物が見つかるなんて驚いた。この辺りの水草を調べ尽くしたい」と探究心をたぎらせた。(戸田大貴)