2022年5月18日

シカ捕獲増やし林業被害防げ 「小林式誘引」学ぶ

 中山間地域を悩ますシカの捕獲効率を高めるための現地検討会が17日、若桜町小船の小舟山国有林で開かれた。鳥獣対策に関わる鳥取県内の各行政機関や県猟友会各支部、森林組合、林道工事業者など約50人が参加。講師に招いた林野庁近畿中国森林管理局の小林正典さんから、シカの捕獲に極めて有効なわな「小林式誘引捕獲」を伝授された。

若桜で現地検討会

 県東部を中心としたシカによる林業被害の拡大を受け、同局鳥取森林管理署が中心となり開催。同じく問題視されている狩猟者の高齢化や人員減少による捕獲率の低下を解消しようと、小林さんが開発した「小林式誘引捕獲」を学んだ。

 この方法はシカが食事をする際に口元に前足を置く習性や、小石を避けて足を置く習性を利用。わなの周囲を小石で囲み、その外側に餌をドーナツ状に配置しシカを誘引する。獣道での設置、特別な技術や経験などが必要だった従来のくくりわなとは異なり、餌があれば誰でも簡単に活用できるのが魅力という。

 同局管内では、2020年度のシカの捕獲頭数803頭のうち小林式による捕獲が496頭を占め、抜群の効果を発揮している。この日は小林さんによるわなの説明に加え、参加者の前での実演も行われ、同林道に10個のわなを設置した。

 わなは、小舟山林業専用道の新設工事を請け負う東部林業が「ついで見回り」と題して朝の通勤時に確認する。今後は鳥取森林管理署など4者が協力しながら、より効率的なシカの捕獲に取り組んでいく。

 検討会に参加した地元猟友会会長の小谷輝道さん(67)は「会でもシカの捕獲を増やそうとしている中で、鳥取森林管理署などの協力を得られるのはありがたい」と話した。