生育環境を知って 大山自然歴史館で企画展 県内のラン科植物を紹介

 大山自然歴史館(大山町大山)で秋の企画展「鳥取県のラン科植物」が開かれている。鳥取県内で確認されたラン科植物のほぼ全種が写真パネルで紹介され、来場者が興味深そうに見入っている。11月5日まで。入場無料。

 ラン科植物は国内で約400種が確認され、このうち県内では約70種が確認されている。樹上や日差しの強い場所など厳しい環境下でも生育するが、盗掘被害などで数が減って絶滅が危惧されており、県内では約7割に当たる51種がレッドリストに記載されている。

 会場では花の構造や生育環境などをパネルで解説し、日頃目にする機会が多い「ネジバナ」から絶滅が危惧される「ツリシュスラン」まで分布や特長を紹介。1980年代まで大山の風衝草原や林縁部で見られた「カモメラン」は淡紅色の唇弁に紫色の斑点が散ったかわいらしい花をつけるが、直近10年以上の調査でも生育が確認されていない。

 矢田貝繁明館長は「県内にこれだけのランがあると知って、ランの育つ環境も含めて大切にしてほしい」と話した。

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