システム開発などを手がけるケイズ(米子市両三柳)は10日、全小中学生に学習用端末を配備する「GIGAスクール構想」についてのオンラインセミナーを開いた。約120人が聴講し、教育現場での情報通信技術(ICT)の活用に理解を深めた。
鳥取県内外の先進事例を広めようと昨年に続き開いた。はじめに県内の小中学校で活動する同社のICT教育プランナー5人が、学校での欠席や遅刻の連絡、健康診断の事前調査、保護者面談の日程調整などにICTを活用することで効率化と現場の負担軽減が図られた事例を紹介。生成人工知能(AI)をテーマとする授業例も取り上げた。
パネル討議には新潟市や鹿児島県姶良市の小中学校の校長らが参加し、ICTによる授業や校務の改善例だけでなく、教員や保護者の理解を促進するための取り組みも紹介。コーディネーターを務めた札幌国際大の岩崎有朋教授は、同構想の推進に向けて「今ここから先に向かって新しい学校教育をつくっていく」との視点が重要だと説いた。
同社の担当者は「セミナーを刺激として授業などに生かしてもらえれば」と期待した。
(平塚千遼)