民芸をテーマに、鳥取市の中心市街地再生に向けた取り組みが進んでいる。鳥取民芸美術館(同市栄町)などが並ぶ通りの一画に3月9日、空き店舗を改修した民芸カフェ「たくみ珈琲(コーヒー)店」がオープンする。来年度以降も民芸に関する店や体験工房を整備する構想で、事業を進める新鳥取駅前地区商店街振興組合は「空き店舗を活用して特色ある店を誘致し、駅周辺の再整備の起爆剤にしたい」と準備に熱が入る。
JR鳥取駅北口にほど近い錦通り。若桜街道交差点から太平線通り交差点までの東西約200メートルは通称「民芸館通り」と呼ばれ、同美術館、鳥取たくみ工芸店、たくみ割烹(かっぽう)店が並び、向かいには国登録有形文化財の旧吉田医院がある。いずれも同市の医師で民芸運動家の吉田璋也が開設し、吉田が主導した新作民芸運動の聖地として知られる。