大山町の国立公園・大山で男性2人が雪崩に巻き込まれて行方不明になっている事故は、9日で発生から1週間を迎える。鳥取県警の捜索隊が連日、現場下方の元谷周辺で活動しているが、気候が日々刻々と変化するため捜索は難航している。再び雪崩が起きる可能性があるため2人が巻き込まれたとみられる斜面にたどり着けておらず、捜索隊にとって歯がゆい時間が続いている。
「普段なら桝水の方で雪崩が起きる。今季は東からの風が吹き続けるなど、いつもと状況が違う」。4日に入山した大山山岳医療部会の兜山真宏本部長は今季の大山で起きている異変をこう語る。
例年になく東からの風が吹き、現場周辺の雪面がアイスバーンのようになるなど、これまでにない気象条件だと指摘。おわん状の地形で霧がたまりやすく視界が悪い上、7日夜から再び水分を含んだ新雪が積もったことで雪崩の可能性も高まっていると懸念する。