”鉄の掟(おきて)”5カ条提示 鳥取県が撮影者マナー呼びかけ

 鉄道写真の愛好家「撮り鉄」による問題行動を受け、鳥取県は11日、「鳥鐵(とりてつ)マナーアップの鉄則」として五つの約束事を打ち出した。一部の撮り鉄による私有地や線路への立ち入り、ごみのポイ捨てなどが見られることから、危険行為・違法行為をしないよう注意喚起やルール順守を呼びかけていく。

 県内は特急やくもの新型車両をはじめ多様な特急列車や観光列車が走行し、レトロな駅舎なども多い。県によると旧型やくもの引退もあり、鉄道ファンや撮り鉄の来県は増えているという。ただ、線路や私有地への立ち入りや、撮影スポット近くでの路上駐車などの問題行動も散見されるようになっていた。

 県はマナーアップの機運を高めるため、「鉄ちゃんの鉄則」として発表。撮影時にルールやマナーを守り譲り合うことや、沿線地域への配慮として観光や地元グルメも楽しんでほしいことなど、撮り鉄たちへの“お願い”を5カ条にまとめた。

 12日には「鉄の道マナーアップ協議会」を警察、鉄道事業者、沿線自治体、鉄道愛好家などと立ち上げる。県内の“撮り鉄の聖地”を守り、よりよい環境にしていく方策を協議する。

 マナーアップへの取り組みを周知するためのコンテストも27日から交流サイト(SNS)上で開催。この鉄則を守って撮影した沿線風景や駅舎、車両などの写真が対象で、優秀作品には県内の鉄道関連グッズを贈呈する。ハッシュタグ「#鳥鐵マナーアップ」を付けて投稿する。

 平井伸治知事は「鳥取県は撮り鉄を含む鉄道ファンを大事にしたい。鉄道写真の背景を支える環境に思いをはせてもらい、規制ではなく信頼で、マナーやモラル向上を訴えたい」と話した。

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