終戦記念日の15日、戦争の犠牲者を追悼し、寺院や教会の鐘を一斉に鳴らす「平和の鐘」プロジェクトが全国で展開された。鳥取市内でも計26の寺院と教会が参加し、平和への願いを込めて鐘を鳴らした。
同プロジェクトは、20代の若者が中心となり北海道で始まり、全国に広がった。同市では趣旨に賛同した市が呼びかけ役となって2010年から取り組まれており、今年は23寺院と3教会が参加した。
同市寺町の浄土宗・本願寺では、谷本直哉住職(54)が正午に合わせて鐘突き堂の釣り鐘を突いた。荘厳な音を響かせ、戦争で亡くなった人への供養と平和への祈りを込め、手を合わせ念仏を唱えた。
谷本住職も祖父を戦争で亡くしたといい、「世界的に紛争が相次いでいるが、鐘の音を聞いて戦争の歴史を思い出し、平和を求める気持ちを新たにするきっかけになれば」と願った。
市内の寺院や教会では、6日の広島原爆の日、9日の長崎原爆の日にも鐘を鳴らしたほか、国際平和デーの9月21日にも同様に鐘を鳴らす。