岡山県鏡野町の日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターでの事故やトラブルを想定した防災訓練が、隣接する三朝町などで行われた。参加者は避難所開設や除染作業の流れを確認し、有事に備えた。
訓練は、原子力災害発生時の適切な対応につなげようと鳥取県が毎年実施。今年は行政関係者や中部消防局職員、地域住民ら計約50人が参加した。
町総合スポーツセンターであった訓練では、段ボール製の間仕切りや簡易テントを設営する避難所開設体験、原子力災害の基礎知識を学ぶ講習、各関係機関に配備された防災資機材の展開訓練、内部被ばくを検査する特殊車両の運用などを実施。また、見学に訪れた町内の園児らに、防護服に付着した放射性物質を洗い流す除染作業を披露した。
県原子力安全対策課の木本達也課長は「防災には、正しい知識を身に付けて日頃から備えることが大切。訓練を通して住民の不安低減にもつながれば」と話した。