鳥取市鹿野町の「鹿野そば道場」はこのたび、同町で昔から生産されているすげがさとショウガを使った新メニュー「菅笠(すげがさ)鹿野そば」を発案した。12月から提供する予定で、新たな名物の誕生に期待を寄せている。
鹿野そば道場は、運営する「ふるさと鹿野」でソバの生産から粉砕脱皮、石臼でひくといったすべての工程を一貫して行い、地域や遠方の人が多く足を運ぶ人気施設。一方、すげがさ作りは同町の伝統産業だが、今では作り手が減少しており、「鹿野すげがさを守る会」(村上秀男会長)が講習会を開いて後進の育成に励んでいる。
新メニューは伝統のすげがさを器にそばを盛り付け、同町で栽培が盛んな「鹿野生姜(しょうが)」を薬味にして提供。わさびとは違ったさっぱりとした辛みがそばのうまみを引き立てている。
ふるさと鹿野の大井津敏彦専務は「町内でソバの生産が安定してきたので、鹿野の新しい名物を作ろうと考えた。鹿野そばを多くの方に知ってもらうきっかけになれば」と意欲を燃やしている。