倉吉北高調理科の3年生が保護者を招いて料理を振る舞う恒例行事「保護者試食会」が1日、同校で開かれた。生徒たちは家族の前で3年間の集大成を披露し、料理で感謝の気持ちを伝えた。
今年は生徒9人がそれぞれの進路や得意料理に合わせ、和・洋・中の計20種類を振る舞った。前日から仕込んだ材料を手際よく調理し、味や見た目を確認しながら里芋の含め煮やホタテとキウイのカナッペ、バンバンジー、ケーキなどを次々と仕上げた。
保育士になって食育に力を注ぎたいという尾嶋優菜さん(18)は五目チャーハンとオリジナル料理「豚トロの赤ワインじゃぶ」を調理。「失敗したくないと思って緊張している。料理で笑顔を届けられたら」と鍋を振った。
同校によると、今年の卒業生は調理専門学校への進学、ホテルや日本料理店への就職が決まっているという。倉吉市内で居酒屋を経営する河崎英里奈さん(48)は、春から正式に従業員となる娘の侑桜さん(17)の様子に目を細め「おもてなしの気持ちでおなかも心も満たされた。娘の成長した姿が頼もしかった」とうれしそうに話した。
(本高屋修)