未来を担う科学技術人材育成に向けた専門的カリキュラムを実践する「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」に指定されている湯梨浜学園中・高(湯梨浜町)は8日、倉吉市のエースパック未来中心で課題研究報告会を開き、生徒が環境保全と地域活性をテーマに1年間取り組んだ研究成果を発表した。
中学2年~高校2年の約120人(48組)が、俳句創作とアルツハイマー型認知症予防の関係性や情報通信技術(ICT)を活用した獣害防止効果など、今日的な課題に基づいた研究を披露。実験で得た数値を駆使して仮説から結論を導く手法に、来場した保護者や大学教授らから「すごい」と称賛の声が漏れた。
優れた研究内容やプレゼンテーション能力が評価された5組を表彰。地形や成分の分析から同町の土が焼き物に適していることを突き止め、町産の土から陶器を制作した中学3年の坂根丞さん(15)、浜野梨奈さん(同)、浜吉和樹さん(同)のグループが最優秀賞に輝いた。3人は「『湯梨浜と言えば焼き物』と言ってもらえるよう、研究を続けたい」と喜びを語った。